浴室に壁紙は貼れる?賃貸DIY初心者向け防水シートの選び方と施工

2025年11月01日(土)

「浴室の壁紙を貼りたいけれど、賃貸だから原状回復が心配」そんな悩みを抱えていませんか?

実は、正しい選び方と施工方法を知れば、初心者でも失敗なく美しい仕上がりを実現できます。

防水性能や下地の種類、はがせるシートの選び方から、気泡を作らない貼り方のコツまで、週末の短時間DIYで古い浴室を見違えるほど変身させる方法をご紹介します。

費用相場や必要な道具、賃貸でも安心の施工手順を詳しく解説するので、あなたにぴったりの浴室リフォームを実現しましょう。

   
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浴室に壁紙は貼れる?基本知識と種類

古くなった浴室を手軽にイメージチェンジしたいけれど、本当に壁紙が貼れるのか不安に思う方も多いでしょう。この章では、浴室用壁紙の基本的な仕組みと種類について紹介します。

  1. 浴室用防水壁紙シールの仕組み
  2. はがせるタイプと永久接着タイプ
  3. 大理石調・木目調のデザインバリエーション
  4. 100均商品と専門商品の違い

種類(1)浴室用防水壁紙シールの仕組み

浴室用防水壁紙シールは、一般的な壁紙とは全く異なる特別な構造を持っています。

その理由は、高温多湿な浴室環境でも長期間美しい状態を保てるように、緻密に設計されているからです。

多くの専門商品は、表面、中間、裏面の三層構造で作られています。まず表面の層は、塩化ビニル樹脂などで作られた防水層です。この層がシャワーの水や石鹸の飛び散りを物理的に弾き、壁紙内部への水の侵入を完全に防ぎます。

次に中間層には、ガラス繊維などを編み込んだ基材が使われることが多いです。紙製の壁紙は湿気を吸うと伸び縮みしてシワや剥がれの原因になりますが、ガラス繊維は湿度の変化に非常に強く、寸法安定性に優れています。これにより、浴室の温度や湿度が大きく変化しても、壁紙が変形しにくいのです。

そして裏面の粘着層には、湿気に強く、防カビ剤が配合された特殊なアクリル樹脂などが使用されており、高温多湿の環境でも接着力を維持し、カビの発生を抑制する役割を果たします。

多くの浴室用壁紙はシャワーの熱いお湯がかかることを想定し、50℃程度の耐熱性能を持っています。このような多層構造と機能性が組み合わさることで、浴室という過酷な環境下でも安心して使用できる仕組みが成り立っているのです。

種類(2)はがせるタイプと永久接着タイプ

浴室用壁紙は、粘着力の違いによって以下の二つの種類に分けられます。

  1. 賃貸住宅での使用を想定した「はがせるタイプ」
  2. 持ち家での長期使用を目的とした「永久接着タイプ」

まず「はがせるタイプ」は、退去時の原状回復が求められる賃貸住宅に住む方のために開発された商品です。

粘着剤が特殊な配合になっており、しっかりと貼り付くものの、剥がすときには下地を傷つけにくく、糊が残りにくい弱粘着仕様が特徴です。このタイプのおかげで、これまで諦めていた賃貸の浴室でも、気軽にDIYを楽しめるようになりました。

ただし、はがせるタイプであっても粘着力には商品ごとに差があります。特に厚みのあるシートは粘着力が強いため、使用前には必ず浴室の目立たない場所で試し貼りをしましょう。

一方、「永久接着タイプ」は、一度貼ったら剥がすことを前提としていない強力な粘着剤が使用されています。持ち家の浴室を本格的にリフォームしたい場合や、5年から10年といった長期間にわたって使用したい場合におすすめです。

自分の住まいや目的に合わせて、適切な粘着タイプの壁紙を選べば、満足のいくDIYになります。

種類(3)大理石調・木目調のデザインバリエーション

現在の浴室用壁紙は、機能性だけでなくデザイン性も飛躍的に向上しています。まるで本物の素材と見間違うほどリアルなデザインが豊富に揃っており、浴室の雰囲気を自由自在に変えることができます。

中でも特に人気が高いのが、高級感と清潔感を両立できる大理石調のデザインです。光沢のある白い大理石柄は、浴室全体を明るく広々と見せる効果があります。

大理石調と並んで人気なのが、温かみと安らぎを感じさせる木目調のデザインです。ユニットバスの無機質な印象を和らげ、まるで温泉旅館やログハウスのようなナチュラルでリラックスできる空間を作り出します。

このように豊富なデザインバリエーションの中から、自分の理想とするバスルームのイメージに合った壁紙を選ぶ楽しみも、浴室DIYの大きな魅力の一つです。

種類(4)100均商品と専門商品の違い

手軽さから100均の商品で代用できないかと考える方は少なくありませんが、浴室で使用する場合、100均商品と専門商品には明確な違いがあります。

最大の違いは、防水性能のレベルにあります。多くの100均で販売されているリメイクシートや耐水ステッカーは、あくまで「耐水」仕様です。

これは、表面に水滴がついても染み込みにくいというレベルを指し、継続的に水がかかったり、高い湿度にさらされたりする環境は想定されていません。

一方、専門商品は「防水」仕様です。前述した三層構造のように、素材自体が水の侵入を許さない設計になっており、浴室での使用を前提として開発されています。

専門商品は厚みがあって傷がつきにくく、防カビ加工が施されているものがほとんどです。しかし、100均商品はシートが薄く、防カビ機能がない場合が多いため、シートの裏側でカビが繁殖してしまうリスクも考えられます。

以下の表に、両者の主な違いをまとめました。

比較項目 100均商品 専門商品
防水性能 耐水レベル 完全防水仕様
耐久性 低い(薄い素材) 高い(厚い素材)
防カビ機能 無いことが多い 有ることが多い
推奨使用場所 軽度な水はね箇所 浴室の壁面全体
価格帯 低価格 100均より高価

このように、浴室という特殊な環境では、初期費用が多少高くなったとしても、長期的な美観と衛生面を考えて専門の浴室用防水壁紙を選びましょう。

   
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浴室壁紙を使うメリット

浴室に壁紙を貼るDIYは、少し前まで専門的な技術が必要な難しい作業でした。しかし技術の進歩により、今ではコストや手軽さ、機能性など多くのメリットが生まれています。この章では、浴室壁紙を使用することで得られるメリットについて紹介します。

  1. 賃貸でも原状回復できる
  2. 低コストで見栄えを改善できる
  3. DIY初心者でも簡単に施工可能
  4. 防水・防カビ機能で清潔を保てる

メリット(1)賃貸でも原状回復できる

賃貸住宅に住んでいると、浴室の壁に手を入れることは難しいと諦めてしまいます。

しかし、現在の浴室用壁紙は「貼ってはがせる」技術が非常に進歩しており、賃貸でも安心して使える商品が豊富に揃っています。これは、退去時に壁紙をきれいに剥がして元の状態に戻せる、原状回復を前提として開発されているからです。

国土交通省が定めるガイドラインにおいても、画鋲の跡や軽微な傷といった、通常の生活で生じる損耗は貸主の負担とされています。そのため、適切な「賃貸OK」や「原状回復可能」と記載された商品を選び、正しい手順で施工・撤去すれば、退去時に高額な修繕費用を請求される心配はほとんどありません。

安心して作業を進めるためには、事前に管理会社や大家さんにDIYの許可を取っておくことが望ましいです。また、万が一のトラブルを避けるためにも、目立たない場所での試し貼りを必ず行い、下地に影響がないことを確認してから全体の作業に取り掛かるようにしましょう。

メリット(2)低コストで見栄えを改善できる

浴室の雰囲気を変えたいと考えたとき、通常のリフォームには高額な費用がかかります。

しかし、浴室用壁紙を使ったDIYであれば、この費用を劇的に抑えることが可能です。専門的な業者に依頼する必要がなく、必要なのは壁紙シートと簡単な道具の費用だけです。

驚くほど低いコストで、まるでプロがリフォームしたかのような劇的な変化を実現できるのが、浴室壁紙DIYの最大の魅力です。

費用を抑えながらも、見た目の満足度は非常に高いという、優れたコストパフォーマンスが浴室壁紙の大きなメリットです。

メリット(3)DIY初心者でも簡単に施工可能

壁紙を貼る作業と聞くと、糊を塗ったり、空気を抜いたり、専門的な技術が必要で難しそうだと感じるかもしれません。

しかし、現在の浴室用壁紙はDIY初心者の方が一人でも作業できるように、様々な工夫が凝らされています。現在主流となっているのは、裏面がシール状になっているタイプです。

このタイプは、裏紙を剥がしてステッカーのように壁に貼り付けていくだけで施工が完了します。従来の壁紙貼りのように、部屋を汚しやすい糊を準備したり、均一に塗ったりする手間が一切かかりません。

もし貼る位置が少しずれてしまっても、多くの商品は貼ってすぐ剥がして貼り直せます。この修正のしやすさが、DIY初心者にとって大きな安心材料です。

メリット(4)防水・防カビ機能で清潔を保てる

最新の浴室用壁紙は、単に見た目を美しくするだけの装飾品ではありません。その代表的な機能が、高い防水性能です。

表面が水を通さない素材で作られているため、壁に汚れが染み込むのを防ぎます。石鹸カスや皮脂汚れが付着しても、さっと拭き取るだけで簡単に落とすことができ、日々の掃除の手間を大幅に軽減してくれます。

さらに、多くの専門商品には防カビ加工が施されています。湿気がこもりやすい浴室は、カビにとって絶好の繁殖場所です。

防カビ機能付きの壁紙を貼ることで、カビの発生そのものを抑制し、衛生的な環境を維持しやすくなります。これにより、カビ取り剤を使う頻度が減り、掃除の負担だけでなく精神的なストレスも軽減されるはずです。

   
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浴室壁紙のデメリットと注意点

手軽さが魅力の浴室壁紙DIYですが、挑戦する前に知っておくべきデメリットがあります。この章では、浴室壁紙を使用する際のデメリットと注意点について紹介します。

  1. 耐久性に限界がある
  2. 施工失敗で剥がれるリスクがある
  3. 下地によっては使用できない場合がある

デメリット(1)耐久性に限界がある

浴室用壁紙は、タイルや樹脂パネルといった建材と比べると、その耐久性には限界があります。常に高温多湿にさらされる浴室は、家の中でも特に素材にとって過酷な環境だからです。

専門の浴室用壁紙であっても、永久的に使用できるわけではありません。一般的な商品の耐用年数は数年程度が目安とされており、時間の経過とともに少しずつ劣化していきます。

そのため、浴室壁紙を貼る際は、あくまで消耗品であると認識しておくことが大切です。数年後には貼り替えが必要になる可能性があることを理解しておきましょう。

デメリット(2)施工失敗で剥がれるリスクがある

浴室壁紙の仕上がりや耐久性は、製品の品質だけでなく、施工の丁寧さに大きく左右されます。

最も多い失敗例が、シートと壁の間に隙間ができてしまうことです。壁の汚れや油分が残ったまま貼ってしまうと、粘着剤がしっかりと壁に密着しません。

そうしてできたわずかな隙間から湿気が入り込むと、粘着力が著しく低下し、端から徐々に剥がれてきてしまいます。さらに深刻なのが、壁紙の裏側でカビが繁殖してしまうリスクです。

これらのリスクは、後述する正しい手順を守り、下地処理と貼り付けを丁寧に行うことで十分に防ぐことができます。焦らず慎重に作業を進めれば、美しい仕上がりを長持ちさせられます。

デメリット(3)下地によっては使用できない場合がある

浴室の壁であれば、どんな場所にでも壁紙シールを貼れるわけではない点も、重要な注意点です。

基本的に、壁紙シールは表面がツルツルとしていて、凹凸のない平滑な面に貼ることを前提として設計されています。

そのため、例えば表面がザラザラしていたり、細かな凹凸があったりする壁では、壁紙が壁に接する面積が減ってしまい、粘着力が十分に得られず、剥がれの原因になるのです。

また、古い塗装が施された壁で、塗装面がポロポロと剥がれかけているような場合も注意が必要です。壁紙自体はしっかりと塗装面に貼り付いても、その塗装が壁から剥がれてしまっては元も子もありません。

購入を決める前に、ご自宅の浴室の壁が壁紙を貼るのに適した状態であるかを確認するようにしましょう。

   
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DIYと業者施工の費用比較

浴室の壁をきれいにしたいと考えたとき、自分でDIYするか、プロの業者に依頼するかは大きな選択肢です。この章では、浴室壁紙のDIYと業者施工の費用比較について紹介します。

  1. DIYと業者施工の費用相場
  2. 工期と手間の違い
  3. 自分に合った施工方法の判断基準

比較(1)DIYと業者施工の費用相場

DIYと業者施工を比較する上で、最も大きな違いが現れるのが費用です。

まずDIYの場合、主な出費は壁紙シートの材料費と、ヘラやカッターといった初期道具の購入費です。本格的な専門商品を選んだ場合、壁紙シートの材料費で1,000円から10,000円程度、道具代で2,000円から3,000円程度が目安となります。

一方、プロの業者に施工を依頼した場合、費用は材料費に加えて専門的な技術料である工賃が発生するため、総額は大きく上がります。浴室の壁に専用のフィルムやシートを貼るリフォームの費用相場は、一般的に80,000から150,000円程度です。

以下の表は、両者の費用相場を比較したものです。

施工方法 費用の目安 主な内訳
DIY 3,000円 ~ 13,000円程度 材料費、道具代
業者施工 80,000円 ~ 300,000円程度 材料費、工賃、諸経費

出典:リショップナビ「浴室・お風呂の壁(壁紙)リフォームの費用相場と注意点」

比較(2)工期と手間の違い

費用と並んで重要な比較ポイントが、完成までにかかる時間と手間です。

業者に依頼した場合、壁紙シートやパネルを貼る作業であれば、多くの場合1日から2日程度で完了します。工事が終了したその日から入浴できるケースも多く、生活への影響を最小限に抑えることが可能です。

対してDIYの場合は、全ての工程を自分で行うため、相応の時間と手間がかかります。

作業に慣れていない初心者の場合、下地処理から清掃まで含めると、半日から2日程度は見ておくとよいでしょう。週末をまるまる使うくらいのスケジュール感になるかもしれません。

しかし、この手間自体を「楽しみ」と捉えることもできます。自分の手で空間が生まれ変わっていく過程を体験できるのは、DIYならではの醍醐味です。

比較(3)自分に合った施工方法の判断基準

DIYと業者施工のどちらを選ぶべきか、その判断は個人の価値観や状況によって異なります。

まず、DIYが向いているのは、何よりも費用を抑えたい方です。1万円前後の予算で浴室のイメージチェンジを実現したい場合には、DIY以外の選択肢は考えにくいでしょう。

一方で、業者施工が向いているのは、仕上がりの美しさと品質を最優先に考える方です。プロが施工するため、空気やシワのない完璧な仕上がりが期待でき、製品の性能を最大限に引き出すことができます。

以下の基準を参考に、ご自身のライフスタイルや価値観と照らし合わせてみてください。

基準 DIYがおすすめの方 業者施工がおすすめの方
予算 費用を最優先で抑えたい 費用より品質を重視したい
時間 週末など作業時間を確保できる 時間や手間をかけたくない
品質 多少の粗は気にしない 完璧な仕上がりを求める
目的 DIYの過程を楽しみたい 長期的に安心して使いたい

それぞれのメリットとデメリットを理解し、自分にとって最も価値のある選択をすることが大切です。

   
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失敗しない浴室壁紙の選び方

たくさんの商品の中から理想の一枚を見つけるのは楽しい作業ですが、デザインだけで選んでしまうと失敗の原因になります。ここでは、購入後に後悔しないために、事前に確認すべき重要な4つのポイントを解説します。

  1. 防水性能と粘着力を確認する
  2. 浴室の下地材質との適合性をチェック
  3. サイズと必要量を正確に計算する
  4. おすすめメーカーと商品比較

選び方(1)防水性能と粘着力を確認する

浴室用壁紙を選ぶ上で、何よりも優先して確認すべき項目が防水性能です。見た目が似ていても、浴室での使用を想定していない商品を選んでしまうと、すぐに剥がれてしまうためです。

まず、商品のパッケージや説明欄をよく読み、「浴室用」または「防水」という表記があることを必ず確認してください。類似の言葉に「耐水」がありますが、これは水を弾く程度の性能を指し、浴室のような高湿度の環境には適していません。

次に重要なのが粘着力です。賃貸住宅で使用する場合は、退去時の原状回復を考えて「貼ってはがせる」弱粘着タイプを選びましょう。

一方、持ち家で長期間使用する場合は、強力な接着力を持つ「永久接着タイプ」が適しています。一度貼ると剥がすのは困難ですが、その分、湿気による剥がれに強く、長期間にわたって美しい状態を保つことができます。

選び方(2)浴室の下地材質との適合性をチェック

購入した壁紙が自宅の浴室に貼れるかどうかは、壁の材質、つまり下地との相性で決まります。

まず、ご自宅の浴室の壁をよく観察し、どのタイプに当てはまるかを確認しましょう。以下の表に、一般的な下地の種類と施工の可否をまとめました。

下地の種類 施工の可否 特徴と注意点
FRPパネル・樹脂系パネル ◎ 適切 ユニットバスで最も一般的。表面が平滑で密着しやすい。
表面が滑らかな鋼板 ◎ 適切 磁石がつくタイプの壁。油分をしっかり除去することが重要。
ビニールクロス ◯ 可能 既存の壁紙の上から貼れる場合があるが、剥がれや浮きがないか確認が必要。
ツルツルしたタイル △ 注意が必要 タイル自体には貼れるが、目地の凹凸が問題になる。水が直接かかる場所は推奨されない。
凹凸のあるタイル・壁 × 不可 表面がザラザラ、デコボコしていると密着せず、すぐに剥がれる。
劣化した塗装面 × 不可 塗装ごと壁紙が剥がれ落ちる危険性が高い。

確実に見極めるためには、購入前に必ず目立たない場所でテスト貼りを行うことを強く推奨します。10cm四方程度のサンプルを壁に貼り、24時間後に剥がしてみて、しっかりと貼り付いているか、また剥がした際に下地を傷つけないかを確認しましょう。

選び方(3)サイズと必要量を正確に計算する

気に入った壁紙を見つけたら、次は自宅の浴室にどれくらいの量が必要になるかを正確に計算します。この計算を間違うと、作業途中で壁紙が足りなくなったり、逆に大量に余らせてしまったりといった無駄が発生します。

計算の基本は、壁紙を貼りたい壁面の面積を出すことです。まずメジャーを使って、壁の「タテ」と「ヨコ」の長さを測り、掛け合わせて面積を算出します。もし窓やドアなど、壁紙を貼らない部分があれば、その面積を測って全体の面積から引き算してください。

ここで重要なのが、算出した面積ぴったりの量ではなく、少し多めに購入することです。柄のある壁紙の場合、隣のシートと柄を合わせるためにカットして捨てる部分(ロス率)が出てきます。予備分として、算出した面積に対して10パーセントから15パーセントほど多めに購入するのが一般的です。

選び方(4)おすすめメーカーと商品比較

浴室用壁紙は様々なメーカーから販売されており、機能やデザインも多様化しています。ここでは、DIY初心者でも選びやすい人気のブランドや商品をいくつか紹介します。

コストを抑えつつ豊富なデザインから選びたいエントリーユーザーに人気なのが「Civil Life」の大理石シートです。リアルな大理石柄が揃っており、手軽に高級感のあるバスルームを演出できます。

もう少し機能性を重視したいスタンダードな選択肢として、「スタイルダート」が販売する「BATH Wall・バスウォール」があります。こちらは浴室専用に開発されたシートで、高い防水性と防カビ性能を誇ります。

また、壁紙や床材の大手メーカーである「サンゲツ」や「東リ」なども、浴室で使用可能な高機能な化粧フィルムを販売しています。これらはプロ向けの製品が中心ですが、品質は非常に安定しており、仕上がりの美しさを追求したい方には最適な選択肢です。

以下の表は、目的別におすすめの商品タイプをまとめたものです。

目的・レベル おすすめの商品例 価格帯の目安(1ロール)
エントリー Civil Life 大理石シート 2,000円 ~ 3,000円
スタンダード BATH Wall・バスウォール 3,000円 ~ 5,000円
ハイエンド サンゲツ リアテックなど 5,000円 ~

これらの商品は、Amazonや楽天といった大手通販サイトで手軽に購入できます。多くのレビューを参考にしながら、ご自身の予算や理想のイメージに最も近い商品を選んでみてください。

   
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浴室壁紙の正しい貼り方手順

いよいよDIYのクライマックスである貼り付け作業です。この章では、賃貸住まいでも安心して施工できる浴室壁紙の正しい貼り方手順について詳しく紹介します。

  1. 事前準備と必要な道具をそろえる
  2. 下地の清掃と水分除去を行う
  3. 気泡を作らない貼り付けのコツ
  4. 角部分と継ぎ目をきれいに処理する

手順(1)事前準備と必要な道具をそろえる

何事もスムーズに進めるためには、事前の準備が最も重要です。作業を始めてから道具が足りないことに気づくと、集中力が途切れてしまい、失敗の原因にもなります。

まず、以下のリストを参考に、必要な道具をすべて手元に揃えましょう。

道具の種類 主な用途
浴室用壁紙シート 今回の主役。必要量を事前に計算しておく。
メジャー 壁の寸法を正確に測る。
ハサミ・カッター 壁紙シートをカットする。切れ味の良いものを用意。
スキージー(ヘラ) シートを圧着し、空気や水を押し出す。
タオル・クロス 壁の清掃や、水分を拭き取るために複数枚あると便利。
マスキングテープ (あると便利)壁紙を仮止めする際に役立つ。
コーキング剤 (あると便利)仕上げに隙間を埋め、防水性を高める。

これらの道具の多くは、ホームセンターや100円ショップで手軽に揃えることが可能です。特にスキージーは、仕上がりの美しさを大きく左右するため、必ず用意してください。

手順(2)下地の清掃と水分除去を行う

壁紙を美しく長持ちさせるために、実は貼り付け作業そのものよりも重要と言えるのが、この下地処理です。壁の表面が汚れていたり、湿っていたりすると、壁紙の粘着力が十分に発揮されず、早期剥がれの原因になります。

まず、浴室用の中性洗剤を使って、壁全体の汚れを徹底的に洗い流します。石鹸カスや皮脂汚れ、シャンプーの飛び散りなどは、油分を含んでいるため、念入りにスポンジでこすり落としましょう。

次に、もし壁にカビが発生している場合は、カビ取り剤を使って根こそぎ除去します。カビを少しでも残してしまうと、壁紙の裏側で再び繁殖してしまう可能性があるため、この作業は非常に重要です。

洗剤やカビ取り剤をきれいに洗い流したら、乾いたタオルで壁全体の水分を完全に拭き取ります。理想は、清掃後24時間以上、浴室の使用を控え、換気扇を回し続けることです。

手順(3)気泡を作らない貼り付けのコツ

下地が完全に乾燥したら、いよいよ壁紙の貼り付け作業に入ります。この工程で最大の敵となるのが、シートと壁の間に入り込む「気泡」です。

気泡を防ぐには、一度に広範囲を貼ろうとせず、少しずつ着実に作業を進めましょう。まず、貼る壁の高さよりも5cmから10cmほど長めにカットした壁紙を用意します。

次に、壁紙の上部の裏紙だけを10cmほど剥がし、貼りたい位置に合わせます。位置が決まったら、上端の部分をスキージーで壁にしっかりと圧着させ、そこを起点として、下に向かって貼り進めていきます。

残りの裏紙を少しずつ剥がしながら、スキージーを使い、壁紙の中心から外側に向かって放射状に空気を押し出すように圧着していきます。この「中心から外へ」という動きが、空気を閉じ込めないための重要なテクニックです。

手順(4)角部分と継ぎ目をきれいに処理する

壁面全体を貼り終えたら、最後の仕上げ作業として、細かい部分の処理します。この仕上がりのクオリティが、全体の見た目と壁紙の耐久性を大きく向上させます。

まず、床や天井との境目にはみ出した余分な壁紙をカットしましょう。カッターの刃を壁に沿わせながら、慎重に切り落とします。

次に、浴室の壁の角の部分の処理です。角で一度シートをカットし、少し重ねて貼り合わせた後、重なった部分の中央をカッターで切る「重ね切り」という方法を用いると、継ぎ目がほとんど目立たなくなります。

最後に、全体の防水性をさらに高めるために、コーキング処理を行うことを推奨します。この一手間を加えることで、壁紙の端からの水の侵入を効果的に防ぎ、カビの発生を抑制して、壁紙をより長持ちさせることができます。

   
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まとめ

本記事では、浴室壁紙の選び方からDIYでの貼り方、注意点までを網羅的に解説しました。

低コストかつ短時間で浴室の雰囲気を一新できるのが魅力ですが、最も重要なのは、ご自宅の壁の材質(下地)に適合するかどうかの確認です。

ユニットバスのFRP壁か、凹凸のあるタイル壁かを見極め、商品の「防水性能」や「賃貸OK」の表記を必ずチェックしましょう。

正しい商品選びと手順さえ守れば、DIY初心者でも失敗なく施工できます。この記事を参考に、理想のバスルーム作りへの第一歩を踏み出してみませんか。

   
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