6畳のクロス張替えの相場費用と失敗しない安い業者選びのポイント
クロス張替えの相場を6畳で調べていて「実際いくらかかるの?」と迷っていませんか。
業者に依頼すれば仕上がりは安心ですが費用は高め、DIYならコストは抑えられても道具代や追加作業で思わぬ出費が発生することもあります。
さらに壁紙のグレードや機能性(防汚・消臭・耐久性)によって総額は大きく変動します。
また、天井も含めるかどうかや下地の補修が必要かによっても費用は左右されます。
だからこそ、失敗や予算オーバーを避けたいなら正しい相場感と費用内訳を知ることが第一歩です。
この記事では6畳のクロス張替えにかかる平均費用からDIYと業者の違いまで、納得のいく部屋づくりに役立つ実践情報をお届けします。
6畳のクロス張替え費用相場はどれくらい?
6畳のクロス張替え費用は、施工範囲や物件の種類、地域によって変動します。ここでは、壁のみの場合から天井込み、賃貸住宅の注意点、地域差まで具体的な相場を解説します。
費用は主に4つの条件で変わるため、ご自身の状況に合わせて確認していきましょう。
- 壁のみを張り替える場合の基本相場
- 天井まで含める場合の追加費用
- 賃貸住宅における費用と注意点
- お住まいの地域による価格差
相場(1)壁のみを張替える場合の費用
6畳の部屋で壁のみを張り替える場合の費用相場は、35,000円から65,000円が目安です。
この価格差が生まれる最も大きな理由は、選ぶ壁紙のグレードの違いにあります。
クロスには、価格を抑えた量産品と、デザインや機能が豊富なハイグレード品の2種類が存在します。
量産品はシンプルなデザインが中心ですが、耐久性など基本的な品質は十分に備えています。
一方で、ハイグレード品は消臭や汚れ防止といった特別な機能が付いており、デザインの選択肢も格段に広がります。そのため、どちらを選ぶかによって総額が大きく変動するのです。
具体的な費用感は以下の表を参考にしてください。
| 壁紙のグレード | 6畳・壁のみの費用目安 | こんな人におすすめ |
| 量産品クロス | 35,000円~50,000円 | とにかくコストを抑えたい人 |
| ハイグレードクロス | 50,000円~65,000円 | 機能性やデザインにこだわりたい人 |
まずはご自身の予算と、その部屋にどのような役割を持たせたいかを考えることが大切です。
例えば、使用頻度の低い部屋であれば量産品で十分かもしれませんし、リビングや子供部屋であれば機能性の高いハイグレード品が適しているかもしれません。
相場(2)天井込みで張替える場合の追加費用
天井も含めて張り替える場合、壁のみの費用に加えて15,000円から25,000円程度の追加費用が発生します。
壁と天井を合わせた総額の目安は、45,000円から90,000円程度です。
天井の施工は、常に上を向いての作業となるため壁面よりも手間がかかります。また、照明器具周りの細かな処理など、より高い技術が求められるため、施工費が少し高めに設定されるのが一般的です。
費用はかさみますが、天井まで張り替えることには大きなメリットがあります。
長年住んでいる部屋では、壁だけでなく天井も同じように汚れたり黄ばんだりしていることがほとんどです。もし壁だけを新しく張り替えると、天井の古さがかえって目立ってしまい、部屋全体の印象がちぐはぐになることがあります。
部屋全体の統一感を重視するならば、壁と天井を同時に施工することを検討するのがおすすめです。一度にまとめて依頼することで、職人の出張費や準備の手間が一度で済み、別々に依頼するよりも結果的に費用を少し抑えられる可能性もあります。
相場(3)賃貸住宅でのクロス張替え費用
賃貸住宅でクロスを張り替える場合の施工費用は、持ち家と同じく35,000円から65,000円が相場です。
しかし、賃貸物件では費用以上に重要な注意点として、退去時の原状回復義務があります。これは、借りた部屋を退去する際に、入居時の状態に戻して返さなければならないという契約上のルールです。
年月が経つことによる自然な劣化や、普通に生活していてつくような小さな傷や汚れは貸主の負担となります。一方で、借主がわざとつけたり、不注意でつけたりした傷や汚れ、そして許可なく変更した内装は、借主自身の費用で元に戻す必要があります。
もし大家さんや管理会社の許可なくクロスを張り替えてしまうと、退去の際に元のクロスに戻すための費用を請求される可能性が非常に高いです。
賃貸住宅でのクロス張替えは、後々のトラブルを避けるためにも、必ず事前に管理会社や大家さんに相談し、許可を得ることが不可欠です。
相場(4)地域による価格差の実態
クロス張替えの費用は、お住まいの地域によって価格差が生じることがあります。東京や大阪といった大都市圏では、地方都市や郊外に比べて費用が高くなる傾向にあります。
この価格差が生まれる主な要因は、人件費と諸経費の違いです。
職人の人件費は、その地域の物価や最低賃金に影響されるため、都市部の方が高くなります。
また、都市部では現場までの交通費や駐車料金、材料の輸送費といった諸経費も高くなるため、それらが最終的な施工費用に反映されるのです。
このような地域差があるため、インターネットで見た全国平均の相場だけを基準に予算を組むのは注意が必要です。
ご自身の住むエリアの正確な費用相場を把握するためには、地元の複数の業者から見積もりを取って比較するようにしましょう。
クロス張替え費用が変わる主な要因
同じ6畳の部屋でも、壁紙の種類や下地の状態、追加作業の有無などによって最終的な総額は大きく変わります。見積もり金額が想定と違ったという事態を避けるには、費用が変動する理由をあらかじめ知っておくことが大切です。
- 選ぶ壁紙の種類とグレード
- 壁の状態と必要な下地処理
- 家具移動などの追加作業
- 工期の延長と施工する時期
要因(1)壁紙の種類による価格差
費用に最も大きく影響するのは、どの種類の壁紙を選ぶかという点です。
壁紙は大きく分けて価格重視の量産品クロスと、機能性やデザイン性に優れたハイグレードクロスがあります。
量産品クロスは、主に賃貸住宅などで広く使われているシンプルな壁紙です。白やアイボリー系の無地が中心ですが、大量生産されるため材料費を安く抑えられる点が最大の特長です。
一方のハイグレードクロスは、1000番台クロスとも呼ばれ、汚れ防止や消臭といった機能を持つものや、デザイン性の高いものが揃っています。
それぞれの㎡あたりの単価と、6畳の壁(約40㎡)を張り替えた場合の材料費を含んだ総額の目安は以下の通りです。
| 項目 | 量産品クロス | ハイグレードクロス |
| ㎡あたりの単価目安 | 850円~1,100円 | 1,000円~1,500円 |
| 6畳の総額目安 | 35,000円~50,000円 | 50,000円~65,000円 |
このように、どちらを選ぶかによって総額で1万5千円以上の差が生まれることもあります。
コストを優先するなら量産品、部屋の快適性や見た目にこだわりたいならハイグレード品というように、ご自身の優先順位に合わせて選ぶことが重要です。
部屋の用途によって使い分けるのも賢い方法です。例えば、寝室は量産品でコストを抑え、汚れが気になる子供部屋には機能性の高いハイグレード品を選ぶといった工夫もできます。
要因(2)部屋の状態と下地処理費用
見落としがちですが、壁紙を剥がした後の下地の状態も、費用を大きく左右する要因です。クロス張替えの仕上がりの美しさと耐久性は、この下地処理がどれだけ丁寧に行われるかで決まると言っても過言ではありません。
下地に穴やひび割れ、カビなどがあると、そのまま新しい壁紙を貼ってもきれいに仕上がらず、すぐに剥がれる原因になります。
この補修作業が下地処理であり、壁の状態が悪ければ悪いほど、作業の手間と材料費がかさみ、追加費用として請求されてしまいます。
特に築年数が20年以上経過している住宅では、下地が劣化している可能性が高く、何らかの補修が必要になるケースが多いです。
下地の状態に応じた追加費用の目安は以下の通りです。
| 下地の状態 | 補修内容 | 6畳あたりの追加費用目安 |
| 軽微な凹凸やひび割れ | パテ処理による平面化 | 10,000円~30,000円 |
| 壁の穴、カビの発生 | 穴の補修、防カビ処理 | 20,000円~50,000円 |
| 下地の深刻な劣化 | 石膏ボード自体の張替え | 40,000円~100,000円 |
正確な費用を知るためには、見積もりの際に必ず業者に下地の状態を直接確認してもらい、追加費用が発生する可能性があるかを事前に説明してもらうことが不可欠です。
要因(3)追加作業による費用増加
クロス張替えの見積もりは、基本的な張替え作業のみを指していることが多く、それ以外の付帯作業は追加費用となる場合があります。
主な追加作業には、家具の移動や養生、古いクロスの処分費などがあります。
大型のタンスやベッドなどを業者に移動してもらう場合、作業員の人件費として追加料金が発生します。また、床や移動しきれない家具を保護する養生作業や、剥がした古いクロスの処分にも費用が必要です。
主な追加作業とその費用目安は以下の通りです。
| 追加作業の内容 | 費用目安 | 備考 |
| 大型家具の移動 | 5,000円~16,500円 | 部屋の大きさや家具の量による |
| 床や残存家具の養生 | 3,000円~8,000円 | 基本料金に含む業者も多い |
| 古いクロスの処分費 | 5,000円~15,000円 | 剥がしたクロスの量による |
特にエアコンの裏側まで綺麗に張り替えるには、専門業者による本体の脱着が必要となり、別途費用が発生します。
見積もりを取る際には、これらの追加作業が料金に含まれているのか、もし含まれていない場合はそれぞれいくらかかるのかを、項目ごとに細かく確認することが重要です。
要因(4)工期と施工時期の影響
クロス張替えの工期や依頼する時期も、費用に影響を与える要素です。
6畳の部屋なら通常1日で終わりますが、古い壁紙が剥がしにくかったり、下地補修に時間がかかったりすると、作業が長引き追加人件費が発生します。
さらに、工事をいつ依頼するのか、その時期も費用を左右する重要なポイントです。
リフォーム業界には繁忙期があり、特に引越しシーズンの3月から4月や年末の12月がそれにあたります。この時期は依頼が殺到するため、業者によっては通常期より10%から20%ほど高くなることも珍しくありません。
一方で、梅雨時の6月から7月や真夏の8月は閑散期と呼ばれます。この時期は業者のスケジュールに余裕が生まれやすく、割引キャンペーンを行ったり、価格交渉に柔軟に応じてもらえたりする絶好の機会と言えるでしょう。
もしスケジュールに余裕があるなら、繁忙期を避けるだけで、賢く費用を抑えられるかもしれません。
クロス張替えはDIYと業者依頼どっちがいい?
費用を抑えるためにDIYに挑戦するか、品質を求めてプロに任せるか、誰もが悩むところです。ここでは「費用」「仕上がり」「時間」「リスク」の4つの観点から両者を比較し、あなたに最適な選択はどちらかを探っていきます。
- 費用の比較
- 仕上がりと耐久性の比較
- 作業時間と手間の比較
- 保証と失敗リスクの比較
- あなたはどっち?DIYと業者依頼の選び方
違い(1)費用の比較
費用面だけを見ると、DIYの方が圧倒的に安く済みますが、失敗した場合の追加費用まで含めたトータルコストで考えることが重要です。
DIYの場合、必要なのは壁紙の材料費と、ローラーやカッター、糊といった道具代だけで、10,000円から30,000円程度で収まります。
一方、業者に依頼した場合の費用相場は35,000円から65,000円です。この金額には、材料費や道具代に加えて、職人の技術料である人件費や諸経費が含まれています。
ただし、DIYで施工に失敗して材料を再度購入する場合、結果的に業者に依頼するのと変わらない、あるいはそれ以上の出費になる可能性も秘めています。
| 比較項目 | DIY | 業者依頼 |
| 初期費用の目安 | 10,000円~30,000円 | 35,000円~65,000円 |
| 費用の内訳 | 材料費、道具代 | 材料費、施工費、諸経費 |
| 失敗時の追加費用 | あり(材料の再購入など) | なし(業者の保証範囲内) |
違い(2)仕上がりと耐久性の比較
仕上がりの美しさと、その美しさがどれだけ長持ちするかという耐久性において、プロの施工とDIYには明確な差が生まれます。
プロの職人は、壁紙同士の継ぎ目が分からないほど綺麗に処理し、重要な下地処理を丁寧に行うため、5年から10年という長期間にわたって美しい状態を保つことができます。
一方、DIYでは継ぎ目に隙間ができたり、糊の量が均一でなく気泡やシワが残ったりといった失敗が起こりがちです。
さらに、下地処理が不十分だと、壁紙の接着が弱くなり、数年で剥がれてきてしまうことも少なくありません。
毎日目にする壁だからこそ、その仕上がりの質は日々の満足度に大きく影響します。完璧な仕上がりと長期的な美観を求めるのであれば、プロに依頼する価値は十分にあるでしょう。
違い(3)作業時間と手間の比較
クロス張替えを考えるとき、時間と手間がどれくらいかかるのかも大きな比較ポイントになるでしょう。
業者に依頼する最大のメリットは、その圧倒的なスピード感と手軽さです。6畳の部屋なら、作業はわずか半日から1日で完了し、面倒な後片付けやゴミの処分まで、すべてプロにお任せできます。
一方、DIYは時間と労力という目に見えないコストと向き合う必要があります。
施工前の道具の買い揃えから、家具の移動、養生、実際の張替え作業、そして後片付けまで、初心者の場合は休日が丸2日間費やされる可能性も十分にあるのです。
もしあなたが時間的な価値を重視するなら、業者依頼が圧倒的に効率的な選択肢です。
| 比較項目 | DIY | 業者依頼 |
| 準備 | 道具・材料の購入、情報収集 | 不要 |
| 家具移動・養生 | 自分で行う(数時間) | 業者が行う |
| 施工時間(6畳) | 8時間以上 | 4時間~8時間 |
| 後片付け・ゴミ処分 | 自分で行う | 業者が行う |
| トータルの拘束時間 | 休日2日程度 | 当日の立ち会いのみ |
違い(4)保証と失敗リスクの比較
万が一のトラブルに対する備え、つまり保証の有無は、両者の決定的な違いです。
信頼できる業者は、施工後に1年から2年程度の品質保証を設けていることが一般的です。
この保証期間内に、通常の使用で壁紙が剥がれてきたり、継ぎ目が開いてきたりといった不具合が発生した場合、無償で補修してもらえます。これは依頼者にとって大きな安心材料となります。
一方、DIYはすべての結果が自己責任となります。
もし施工に失敗して見栄えが悪くなっても、数ヶ月で剥がれてきても、やり直すためには再び自分のお金で材料を買い、自分の時間を使って作業するしかありません。
プロに依頼することは、単に作業を代行してもらうだけでなく、施工後の長期的な安心を手に入れることでもあるのです。
まとめ:あなたはどっち?自分に合った選び方のポイント
これまで比較してきた内容を踏まえ、あなたがDIYと業者依頼のどちらを選ぶべきか、具体的な判断基準をまとめました。
DIYがおすすめなのは、何よりもコストを最優先し、ものづくりや作業そのものを楽しめる人です。多少の失敗は気にせず、自分の手で部屋を変えていく過程に価値を感じられるのであれば、DIYは非常に満足度の高い経験になるでしょう。
一方で、業者依頼がおすすめなのは、仕上がりの美しさや品質を重視する人です。
毎日過ごす空間だからこそ、完璧な状態で長く快適に過ごしたいと考える方には、プロの技術が不可欠です。
また、仕事や家事で忙しく、リフォームに時間や手間をかけたくない人や、失敗リスクを避けたい慎重な方も、業者依頼を選びましょう。
費用、品質、時間、安心感という4つのバランスを考え、後悔のない選択をしてください。
クロス張替え費用を抑える方法
クロス張替えは決して安い買い物ではありませんが、いくつかの工夫で費用を賢く抑えることが可能です。これから紹介する4つの方法を実践すれば、品質を大きく落とすことなく、予算に合わせたリフォームを実現できるでしょう。
- スタンダードな量産品クロスを選択する
- 家具の移動などを自分で行う
- 複数の業者から相見積もりを取る
- 工事の閑散期を狙って依頼する
方法(1)スタンダードクロスを選択する
費用を抑えるための最も基本的で効果的な方法は、壁紙にスタンダードな量産品クロスを選ぶことです。
ハイグレードクロスと比較して、6畳の部屋で10,000円から30,000円程度の費用削減が期待できます。
量産品クロスは、白やベージュ系のシンプルなデザインが中心ですが、防カビ機能など基本的な性能は備わっており、一般的な使用であれば耐久性にも問題はありません。
もしデザイン性にもこだわりたい場合は、部屋の壁4面のうち1面だけをデザイン性の高いクロスにする「アクセントクロス」という手法がおすすめです。
部屋全体の印象をおしゃれに演出しつつ、費用を大きく抑えることができます。
方法(2)家具移動を自分で行う
自分でできる作業を事前に行うことも、有効な費用削減の方法です。その中でも特に効果が大きいのが、家具の移動を自分自身で行うことです。
業者に大型家具の移動を依頼した場合、作業員の人件費として5,000円から16,500円程度の追加費用が発生します。この作業を工事が始まる前に済ませておけば、この費用をまるごと節約することができるのです。
ただし、無理は禁物です。一人では運べない重い家具や、ピアノなどを無理に動かすと、壁や床を傷つけたり、怪我をしたりする危険があります。
どの範囲まで自分で行うかを事前に計画し、業者と相談することで、安全かつ効果的に費用を抑えることができます。
方法(3)複数業者から相見積もりを取る
費用を抑える上で、最も重要かつ効果的なのが、複数の業者から見積もりを取る、いわゆる相見積もりです。
これを実行するだけで5,000円から20,000円程度の費用削減につながることも珍しくありません。
クロス張替えの料金は、業者によって驚くほど差があります。大手リフォーム会社と地域密着型の工務店では、同じ工事内容でも価格設定が大きく異なります。
最低でも3社から見積もりを取ることで、ご自身の地域の適正な価格相場を知りましょう。1社だけの見積もりでは、その金額が高いのか安いのかを判断する基準がありません。
複数社を比較することで、不当に高い業者を避け、適正価格で誠実な仕事をしてくれる業者を見つけ出すことができるのです。
見積もりを依頼する際は、張り替える部屋の広さや壁紙のグレードなど、全ての条件を同じにして依頼することが重要です。
方法(4)閑散期を狙って依頼する
もしクロス張替えのスケジュールに余裕があるならば、工事業界の閑散期を狙って依頼することも賢い節約方法です。
繁忙期に比べて10%から20%程度の割引を受けられる可能性があります。
一般的に、引越しシーズンである3月から4月、そして年末の12月は繁忙期です。この時期は需要が高まるため、料金も通常期より高めに設定されていることが多いのです。
一方で、梅雨の時期である6月から7月や、猛暑の8月などは閑散期とされています。
仕事量を確保したい業者は、この時期に割引キャンペーンを実施したり、価格交渉に柔軟に応じてくれたりするでしょう。
急ぎの工事でなければ、時期を少しずらすだけで、お得に満足度の高いリフォームが実現できるかもしれません。
失敗しないクロス張替えのポイント
クロス張替えを成功させるためには、費用だけでなく、業者選びから契約内容の確認まで、いくつかの重要なポイントがあります。後悔しない満足のいくリフォームを実現するために、これから解説する4つのポイントをしっかりと押さえておきましょう。
- 信頼できる業者を見分ける方法
- 部屋の用途に合った壁紙の選び方
- 見積もりで必ず確認すべき項目
- 施工後のアフターケア体制
ポイント(1)信頼できる業者の見分け方
クロス張替えの満足度は、どの業者に依頼するかで決まると言っても過言ではありません。高額な請求や手抜き工事といったトラブルを避け、信頼できるパートナーを見つけるために、まずは良い業者が持つ共通の特徴に注目しましょう。
- 豊富な施工実績を公開している
- 見積もりが詳細で分かりやすい
- 充実した保証制度がある
ウェブサイトなどで、これまでに手掛けた現場の写真やお客様の声が具体的に掲載されているかを確認しましょう。
また、誠実な業者は見積もりの内容も詳細で、専門用語ばかり使わずに素人にも分かるよう丁寧に説明してくれます。
逆に、契約を異常に急がせたり、理由の曖昧な大幅割引を提示したり、見積もりが大雑把な業者には注意が必要です。
- 契約を異常に急がせる
- 理由の曖昧な大幅割引を提示する
- 見積もりが大雑把で詳細が不明
価格の安さだけで飛びつかずに、対応の丁寧さや説明の分かりやすさも含めて、安心して任せられるかどうかを総合的に見極めることが大切です。
ポイント(2)部屋に合った壁紙の選び方
数えきれないほどの種類がある壁紙の中から、自分の部屋に最適な一枚を選ぶことは、失敗しないための重要なポイントです。
デザインの好みだけで選ぶのではなく、その部屋の用途や目的を考慮して、必要な機能性を備えた壁紙を選ぶようにしましょう。
例えば、汚れがつきやすいキッチンや子供部屋には「汚れ防止機能」、ニオイがこもりやすいトイレには「消臭機能」、長時間過ごすリビングには「調湿機能」を持つクロスがおすすめです。
デザインを選ぶ際には、小さなサンプルだけで判断しないことが非常に重要です。小さな面積で見る色と、壁一面に貼った時の色では、光の反射などによって印象が大きく変わることがあります。
気になる壁紙が見つかったら、できるだけ大きなA4サイズ以上のサンプルを取り寄せてもらい、実際に張り替えたい部屋の壁に当てて、朝と夜の照明の下でどのように見えるかを確認しましょう。
ポイント(3)見積もりで確認すべき項目
複数の業者から見積もりを取ったら、その内容を詳細に比較検討することが、トラブルを防ぐ上で不可欠です。
最終的な金額だけを見て判断するのではなく、何にいくらかかっているのか、その内訳を一つひとつ丁寧に確認しましょう。
| 確認する項目 | 具体的なチェックポイント | なぜ重要か |
| 材料費 | 使用する壁紙のメーカー名、品番、数量が明記されているか | 打ち合わせと違う安価な材料を使われるのを防ぐため |
| 施工費 | ㎡単価か一式料金か。施工面積は正しいか | 料金の算出根拠を明確にし、不当な請求がないか確認するため |
| 諸経費 | 養生、家具移動、廃材処分費などが含まれているか。内訳は明確か | 「一式」表記による、後からの追加請求トラブルを避けるため |
| 追加費用 | 下地処理が必要な場合の費用条件が記載されているか | 想定外の予算オーバーを防ぎ、安心して工事に臨むため |
特に注意したいのが諸経費の内訳です。見積書に「諸経費一式」としか書かれていない場合は、その詳細な内訳を必ず質問し、書面に残してもらうことが重要です。
全ての項目に納得できるまで説明を求め、不明点を残さないことが、安心して契約するための鉄則です。
ポイント(4)施工後のアフターケア体制
工事が無事に終わった後も、長期的に安心して暮らすためには、業者のアフターケア体制を確認しておくことが非常に重要です。
クロス張替えは、施工直後はきれいに見えても、数ヶ月から1年後に不具合が発生することがあります。そのような場合に、業者がどのような対応をしてくれるのかを契約前に必ず確認しておきましょう。
信頼できる業者の多くは、施工後1年から2年程度の品質保証期間を設けています。
保証内容については、口約束だけでなく、必ず保証書などの書面で発行してもらい、大切に保管しておきましょう。
工事が終わったら関係も終わりではなく、末永く住まいのことを相談できるパートナーとして、アフターケアの充実度も業者選びの重要な判断基準としましょう。
工事当日の流れと生活への影響
クロス張替えの工事当日がどのような流れで進むのか、また生活にどの程度の影響があるのかを事前に知っておくと安心です。ここでは、工事前の準備から完了後の注意点まで、当日の具体的な動きを時系列で解説します。
- 工事前の準備と家具移動
- 工事中の騒音と在宅の必要性
- 工事完了後の注意点と生活再開
流れ(1)工事前の準備と家具移動
工事をスムーズに進めるためには、実は前日までの準備が鍵を握ります。
まず、壁際に置かれた小物や本棚の中身などを段ボールにまとめ、壊れやすいものや貴重品は別の部屋へ移動させておくと安心です。壁にかかっている時計や額縁なども、忘れずに全て外しておきましょう。
工事当日の朝、職人が到着したら、作業内容の最終確認と家具の移動から始まります。
家具の移動が終わると、床などをビニールシートで保護する養生作業が行われます。
これらの準備は6畳の部屋なら1時間から2時間ほどで完了し、いよいよ古いクロスを剥がす作業へと進んでいきます。
流れ(2)工事中の騒音と在宅の必要性
クロス張替え工事は、大きな電動工具を使わないため、工事中の騒音はそれほど大きくありません。音量は掃除機と同程度と考えて良いでしょう。
そのため、工事中ずっと家にいなければならない、という必要はありません。
在宅が必須なのは、主に工事開始時の打ち合わせと、完了時の仕上がり確認のタイミングだけで、それぞれ30分程度を見ておけば十分です。
日中の作業時間中は、施錠をしっかりした上で外出しても全く問題ありません。
特に小さなお子様やペットがいるご家庭では、日中は別の部屋で過ごすか、外出を検討するのがおすすめです。
流れ(3)工事完了後の注意点と生活再開
工事が完了したら、最後の大切な仕事として、職人と一緒に部屋全体の仕上がりを入念に確認します。
壁紙の継ぎ目は綺麗か、気泡や浮きはないか、柄がずれていないかなどを、ご自身の目でしっかりとチェックしてください。もし気になる点があれば、その場で遠慮なく職人に伝え、手直しを依頼するのが基本です。
全てに納得できたら、支払いを済ませ、保証書を受け取って工事は完了となります。
しかし、工事が終わっても、すぐに家具を戻すのは少し待ちましょう。壁紙を接着した糊が完全に乾くには、通常24時間から72時間ほど必要です。
この間は、部屋の窓を少し開けるなどして、風通しを良くしておくことが大切です。ただし、エアコンや扇風機の風を直接壁に当てると、急な乾燥が剥がれの原因になるため避けましょう。
最低でも24時間は壁に何も触れないようにし、その後、軽いものから徐々に元の位置に戻していくと安心です。
まとめ
6畳のクロス張替え費用は、壁のみで3万~6万円が相場の目安です。
ただし、選ぶ壁紙のグレードや下地の状態、家具移動の有無などで総額は変動します。
DIYは安価ですが、仕上がりの質や失敗リスクを考えるとプロへの依頼が安心です。
後悔しないためには、複数業者から相見積もりを取り、料金やサービス内容をしっかり比較することが重要です。
相場を把握した上で、本記事の情報を参考に、予算と希望に合った満足のいくリフォームを実現しましょう。
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