リノベーション壁紙の選び方|費用相場とおしゃれなデザイン例を解説

2025年12月01日(月)

リノベーションで壁紙を変えるだけで、部屋の印象は驚くほど生まれ変わります。

でも「サンプルと実際の色が全然違った」「子どもの落書きがすぐに目立つ」「おしゃれを狙いすぎて落ち着かない空間に」そんな失敗は避けたいですよね。

この記事では、30代共働き夫婦や子育て世帯、在宅ワーカーの方に向けて、限られた予算でも後悔しない選び方を徹底解説します。

マンションのリビングやトイレなど部屋別の最適な機能、素材や費用の見極め方、DIYと業者施工の判断基準など、実践的な情報が満載です。

トレンドのグレー系配色をはじめ、あなたの理想の空間を実現するための具体的なコツをすべてお伝えします。

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リノベーションに使える壁紙の種類

壁紙のリノベーションで後悔しないためには、まず素材の種類と特徴を知ることが重要です。お部屋の用途や理想のイメージに合わない素材を選ぶと、せっかくの空間が台無しになるため、それぞれの得意なことと苦手なことを理解しておきましょう。

  1. ビニールクロスの特徴とメリット
  2. 織物クロスの高級感と活用法
  3. 紙クロスのデザイン性と注意点
  4. 自然素材壁紙の魅力と健康効果
  5. 機能性壁紙の選び方と種類

種類(1)ビニールクロスの特徴とメリット

ビニールクロスは、現在の日本の住宅で最も広く普及している、まさに壁紙のスタンダードな素材です。

主原料である塩化ビニール樹脂は耐久性が高く、表面がコーティングされているため水拭きも可能で、日常的な汚れに強い点が魅力です。

そのため、お子様の食べこぼしや少しの汚れであれば、固く絞った布で拭き取ることができ、日々のメンテナンスが非常に簡単です。

デザインの自由度が極めて高いことも、ビニールクロスが選ばれる大きな理由でしょう。

シンプルな無地から、石や木材の質感をリアルに再現した木目調・石目調、立体的な凹凸が特徴のエンボス加工まで、多種多様なデザインが揃っています。これにより、ナチュラルな雰囲気からモダンで洗練された空間まで、あらゆるインテリアテイストに対応可能です。

ビニールクロスは大きく分けて、価格を抑えた「量産品」と、デザインや機能が豊富な「一般品」の2種類が存在します。

リノベーションの際には、広い面積を占める壁や天井はコストパフォーマンスに優れた量産品で仕上げ、リビングのテレビ背面や寝室の一面だけデザイン性の高い一般品をアクセントとして採用する方法がおすすめです。

このようにメリハリをつけて使い分けることで、全体の費用を賢く抑えながら、おしゃれで満足度の高い空間を実現できるのがポイントです。

種類(2)織物クロスの高級感と活用法

織物クロスは、レーヨンや麻、絹などの自然素材や化学繊維を織り上げて作られた、布ならではの質感が特徴の壁紙です。

ビニールクロスでは決して表現できない、本物の織物だけが持つ温かみと高級感は、空間の質を格段に引き上げてくれます。

ホテルの客室やラウンジのような、上質で落ち着いた雰囲気を自宅で再現したい場合には、最適な選択肢となるでしょう。

光が当たった際に生まれる柔らかな陰影は、壁面に深みと奥行きを与え、特に自然光が豊かに入るリビングなどでは、時間帯によって変化する美しい表情を楽しむことが可能です。

また、糸を織り込んでいるため非常に丈夫で破れにくく、耐久性にも優れています。在宅ワークが中心の方であれば、Web会議の背景として使用することで、画面越しにもその上質な質感が伝わり、プロフェッショナルで洗練された印象を演出できます。

ただし、織物であるためホコリを吸着しやすく、汚れが付着するとシミになりやすいので注意が必要です。そのため、定期的にハタキをかけるなどのお手入れが必要であり、汚れやすい子ども部屋やダイニングへの使用はあまり向いていません。

全面に使用するとコストが高くなるため、リビングのソファ背面や寝室のベッドヘッド側など一面のみのポイント使いがおすすめです。

種類(3)紙クロスのデザイン性と注意点

紙クロスは、その名の通り紙を主原料とした壁紙で、特にデザイン性を重視する方に高い評価を得ています。

ヨーロッパやアメリカで古くから親しまれてきた素材であり、日本では見られないような大胆な柄や、アート作品を思わせる繊細なデザインが豊富な点が大きな特徴です。

印刷技術の進歩によって、ビニールクロスでは再現しきれない鮮やかで美しい発色が実現され、紙ならではのマットで温かみのある質感が、お部屋に他にはない個性と彩りをもたらします。

近年インテリアのトレンドとなっている人気の高い北欧デザインも、多くはこの紙クロスがその表現を支えているのです。

また、素材の特性として通気性に優れているため、室内の湿気を適度にコントロールし、結露やカビの発生を抑制する効果も期待できるでしょう。接着剤に植物由来のものが使われることも多く、化学物質の放散が少ない点も、健康面を重視する方にとっては嬉しいポイントです。

一方で、紙であるため水や汚れには非常に弱いという大きな注意点も存在します。水拭きはできず、一度付着した汚れをきれいに落とすのは困難と考えましょう。

そのため、キッチンや洗面所、トイレといった水回りや汚れやすい場所での使用は避け、寝室や書斎、ゲストルームなど、落ち着いた空間のアクセントとして採用するのが賢明と言えます。

賃貸住宅でのリノベーションに対応できるよう、貼って剥がせるタイプの製品も充実してきています。

種類(4)自然素材壁紙の魅力と健康効果

自然素材壁紙は、珪藻土や漆喰、木材チップなどを原料として作られた、健康や住環境への配慮から注目を集めている壁紙です。

これらの素材が持つ最大の特徴は「調湿機能」です。

室内の湿度が高い夏場には余分な湿気を吸収し、空気が乾燥する冬場には蓄えた湿気を放出することで、室内を快適な湿度に保つ働きがあります。

この効果により、結露の発生を抑え、カビやダニが繁殖しにくい環境づくりに貢献するため、アレルギーが気になる方や小さなお子様がいるご家庭で特に好まれます。ビニールクロスを施工した際に感じることがある特有の化学的な臭いもなく、安心感が高いのもメリットです。

本物の塗り壁のような、左官職人が仕上げたような温かみのある風合いと、印刷では表現できない自然な陰影や質感を、実際の塗り壁施工よりも手軽に実現できる点も魅力です。

ただし、表面はデリケートで傷がつきやすく、一度ついた汚れは落としにくいという性質があります。また、素材の特性上、施工には高い技術と丁寧な下地処理が不可欠であるため、DIYでの施工は非常に難しく、経験豊富な専門業者への依頼が推奨されます。

費用は高価な部類に入りますが、一日の多くを過ごす寝室や子ども部屋、リビングなど、空気の質にこだわりたい特別な空間への採用がおすすめです。

種類(5)機能性壁紙の選び方と種類

機能性壁紙とは、スタンダードなビニールクロスを基材として、特定の性能を強化した高機能な壁紙の総称です。

デザイン性だけでなく、日々の暮らしの中で感じる「ちょっとした不満」や「お悩み」を解決し、生活の質を向上させることを目的として開発されています。

子育て世帯やペットと暮らすご家庭、在宅時間が長い方など、それぞれのライフスタイルに合わせて適切な機能を選ぶことで、日常のメンテナンスの手間を軽減し、より快適な住空間を維持することが可能です。

代表的な機能と、それが適した場所の組み合わせを理解しておきましょう。

例えば、お子様の落書きや食べこぼしが気になる子ども部屋やダイニングには、表面にフィルムがラミネートされた「汚れ防止」機能が最適です。油性マジックの汚れも水拭きで簡単に落とせる製品もあります。

ペットの引っかき傷や物の衝突が気になる廊下や玄関には、通常よりも表面が強化された「キズに強い」タイプが効果的でしょう。

トイレや玄関、ウォークインクローゼットなど、臭いや湿気がこもりやすい場所には、光触媒などを利用して臭いを分解する「消臭」機能や、湿度を調整する「吸放湿」機能が役立ちます。

すべての壁を機能性壁紙にする必要はありません。悩みが最も深い場所に限定して採用し、他の壁は標準的なクロスを選ぶ「適材適所」の考え方で、コストを抑えながら暮らしの快適性を高めるのが賢い選択です。

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リノベーションで壁紙を選ぶポイント

壁紙の素材がわかったら、次はいよいよデザイン選びです。膨大な選択肢の中から後悔しない一枚を見つけるために、知っておきたい5つの重要なポイントを紹介します。

  1. 床材との色合わせのコツ
  2. アクセントクロスで個性を出す方法
  3. グレー系でモダンな印象に仕上げる
  4. 部屋別のおすすめカラーと柄
  5. サンプル確認で失敗を防ぐ

ポイント(1)床材との色合わせのコツ

壁紙選びで失敗しないための最も重要なコツは、「床の色」を基準に考えることです。

床と壁は、部屋の印象を決定づける面積の大部分を占めています。そのため、この2つの色やテイストの相性が悪いと、どんなにおしゃれな家具を置いてもまとまりのない空間になってしまうのです。

基本的な考え方は、床材の色と壁紙の色系統を合わせることです。

例えば、ナチュラルで温かみのあるオーク材のような黄みがかった床なら、壁紙はアイボリーやオフホワイト、明るいベージュ系を選ぶと、空間全体が調和し、明るく広々とした印象になります。

一方で、ウォールナットのような赤みがかった重厚な床には、少し落ち着いたトーンのグレージュや暖色系の白を合わせると、高級感のあるシックな雰囲気を演出できるでしょう。

近年トレンドのグレイッシュな床材の場合は、壁紙も同じくライトグレーやブルーグレーなど、寒色系の色味で統一すると、洗練されたモダンな空間が完成します。

もし既存の床を活かしてリノベーションを行うのであれば、まずはご自宅の床が「黄み寄り」「赤み寄り」「グレー寄り」のどれに該当するのかを冷静に見極めることから始めましょう。この軸が一つ定まるだけで、壁紙選びの選択肢がぐっと絞られ、大きな失敗を防げます。

ポイント(2)アクセントクロスで個性を出す方法

アクセントクロスは、壁の四面のうち一面だけ、あるいは一部分だけ色や柄の異なる壁紙を貼ることで、空間にメリハリと個性を与える人気のテクニックです。

お部屋を手軽におしゃれな印象に変える効果的な手法ですが、その効果を最大限に引き出すためには面積のバランスが極めて重要となります。

理想的な面積は、部屋の壁全体の面積に対して20%から30%程度、つまり四面の壁のうち一面だけを目安にすると良いでしょう。このルールを守らずに広い面積に使いすぎると、アクセントとしての役割が薄れ、かえって落ち着きのない雑然とした印象になってしまうため注意が必要です。

アクセントクロスを貼る場所は、部屋に入ったときやソファに座ったときに、自然と視線が集まる位置が効果的です。具体的には、リビングのテレビ背面や寝室のベッドヘッド側、キッチンのカップボード背面などが挙げられます。

在宅ワークスペースの壁に落ち着いた色味のアクセントクロスを採用すれば、背景に奥行きが生まれ、他のワーカーと差がつく洗練された印象を演出できます。

トイレや洗面所といった比較的コンパクトな空間は、思い切って大胆な柄物や深みのある濃い色に挑戦しやすい場所です。自分だけの「好き」を詰め込んだ、遊び心のある空間づくりを楽しむのに最適なスペースです。

ポイント(3)グレー系でモダンな印象に仕上げる

インテリアのトレンドカラーとして絶大な人気を誇るのが、洗練された印象を与えるグレーです。都会的でモダンな空間を目指すリノベーションにおいて、まず最初に検討したい色の筆頭候補と言えるでしょう。

グレーが持つ最大の魅力は、その調和性の高さにあります。

無彩色であるため、どんな色とも喧嘩することなく馴染み、フローリングや家具、アートなどのインテリア要素を引き立てる名脇役となってくれます。

特に、グレーとベージュの中間色である「グレージュ」は、グレーの持つクールな印象とベージュの持つ温かみを両立させた万能カラーです。冷たい雰囲気になりすぎず、ナチュラル、モダン、北欧、和風など、あらゆるインテリアテイストに柔軟にフィットします。

ただし、グレー系の壁紙は選び方を間違えると、部屋全体が暗く、冷たい印象になってしまう可能性も秘めています。リビングなど広い空間の壁全体に採用する場合は、自分がイメージしているよりもワントーン明るめの色を選ぶのが失敗しないためのコツです。

また、照明の色によっても空間の印象は大きく左右されます。青白い光の「昼光色」の照明の下ではクールでシャープな印象が強まり、オレンジがかった光の「電球色」の照明の下では温かみのある穏やかな印象になることを覚えておきましょう。

ポイント(4)部屋別のおすすめカラーと柄

毎日を心地よく過ごすためには、それぞれの部屋が持つ役割や用途に合わせて、最適な壁紙の色や柄を選ぶことも大切です。

色が人間の心理に与える効果を意識することで、より機能的で過ごしやすい空間づくりが可能となります。

部屋の用途 おすすめの色・柄 色がもたらす効果・理由
リビング アイボリー、ベージュ、ライトグレー 家族が集いリラックスする空間のため、主張が強すぎず心穏やかに過ごせる色が定番です。空間を広く見せる効果も期待できます。
寝室 ブラウン、ネイビー、ダークグリーン 落ち着きや安心感を与えるアースカラーや、鎮静効果があると言われる深い青色が、質の高い睡眠へと導きます。
子ども部屋 パステルブルー、ライトグリーン、イエロー 明るく優しい色合いは、子どもの感性や創造性を育むと言われています。勉強に集中させたい場合は、淡いブルー系もおすすめです。
ワークスペース ブルーグレー、アースカラー、グリーン系 集中力を高めるとされるブルー系や、目の疲れを和らげる効果のあるグリーン系が、長時間のデスクワークをサポートします。
トイレ・洗面所 ホワイト、ライトブルー、ミントグリーン 清潔感や爽やかさを演出する色が人気です。狭い空間なので、圧迫感のない明るい色を基調にするのが基本となります。

このように、部屋の目的から逆算して色を選ぶことで、デザイン性だけでなく、暮らしの快適性も高めることができます。トイレなどでは、機能性壁紙との組み合わせも忘れずに検討しましょう。

ポイント(5)サンプル確認で失敗を防ぐ

壁紙選びのプロセスにおける最後の関門であり、リノベーションの成否を分ける最も重要な工程が「サンプル確認」です。

小さなカタログの色見本やスマートフォンの画面だけで色を決めてしまうと、「こんなはずではなかった」という最大の失敗に繋がりかねません。

その主な原因は、色が面積の大きさによって見え方が変わる「面積効果」という現象にあります。

一般的に、色は面積が大きくなるほど明るく、そして淡く見える傾向があります。そのため、小さなサンプルでは丁度良いと感じた色が、壁一面に貼ると「思ったより色が薄い」「白っぽくぼやけて見える」といった事態を引き起こします。

この失敗を防ぐ方法はただ一つ、必ずA4サイズ以上の、できれば施工会社に依頼して取り寄せられる最も大きな「大判サンプル」で確認することです。サンプルが手元に届いたら、実際にリノベーションを予定している壁にマスキングテープなどで貼り付け、一日を通して見え方の変化を観察してください。

太陽光が差し込む昼間の見え方と、夜に照明をつけた状態での見え方は全く異なります。また、晴れの日と曇りの日でも色の印象は変わります。この一手間を惜しまないことが、最終的にイメージ通りの理想の空間を実現するための、何よりの秘訣となるのです。

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リノベーションの壁紙費用相場

理想の壁紙が見つかったら、次に気になるのがリノベーションにかかる費用です。広さやグレードによる価格の違いを理解して、適切な予算計画を立てましょう。

  1. 広さ別の目安と計算方法
  2. 壁紙グレードによる価格差
  3. 施工費用の内訳と項目
  4. 見積もり時に確認すべきポイント

費用(1)広さ別の目安と計算方法

壁紙リノベーションの費用は、主に「施工面積(㎡)× 壁紙の単価 + 諸経費」という計算式で算出されます。

施工面積とは、実際に壁紙を貼る壁や天井の面積のことであり、同じ床面積の部屋でも、天井の高さや窓の数によって変動します。あくまで一般的な目安となりますが、天井と壁の両方を張り替える場合の広さごとの費用相場は以下の通りです。

部屋の広さ 費用相場の目安(材料費・施工費込み)
6畳 約45,000円 ~ 75,000円
8畳 約60,000円 ~ 90,000円
10畳 約75,000円 ~ 110,000円
LDK(12畳) 約90,000円 ~ 140,000円

この金額は、選ぶ壁紙のグレードや、後述する下地の状態によって変わるため、正確な金額は業者による現地調査後の見積もりで確認することが重要です。

また、複数の部屋をまとめてリノベーションすると、職人の移動費や駐車代といった諸経費が効率化され、一部屋あたりの単価が割安になる傾向があります。もし家全体での張り替えを検討している場合は、一度にまとめて依頼する方が、結果的に総費用を抑えられる可能性が高いでしょう。

出典:リショップナビ「壁紙(クロス)張り替えの費用相場はいくら?安く抑える方法、DIYについても解説」

出典:LIXILリフォームショップ「壁紙のリフォーム費用の相場は?コストを抑えるコツ」

費用(2)壁紙グレードによる価格差

壁紙の費用を大きく左右するのが、選ぶ壁紙のグレードです。

壁紙は、価格を抑えた「量産品」と、デザインや機能が豊富な「一般品(1000番台クロス)」の2種類に大別され、どちらを選ぶかによって㎡あたりの単価が異なります。

壁紙のグレード ㎡あたりの単価目安 主な特徴
量産品 850円 ~ 1,100円 大量生産によりコストを抑えた壁紙です。白やアイボリー、ベージュ系のシンプルな無地が中心で、デザインの選択肢は限られます。
一般品(ハイグレード品) 1,000円 ~ 1,500円 デザインやカラーのバリエーションが非常に豊富です。汚れ防止や消臭といった機能が付加されたものが多く、機能性を重視する場合に適します。

㎡あたりの価格差は数百円でも、広い面積に貼るとその差額は大きくなります。例えば6畳の部屋(施工面積 約40㎡)の場合、すべてを一般品にすると量産品に比べて10,000円から15,000円ほど費用が上がると考えられます。

そのため、「人目につくLDKや、汚れが気になる子ども部屋はデザイン性・機能性の高い一般品」「あまり使わない寝室や納戸はコストを抑えた量産品」というように、場所によってグレードを使い分けるのが賢い方法です。

費用(3)施工費用の内訳と項目

業者から提示される見積書は、以下の3つの項目で構成されています。

  1. 材料費
  2. 施工費
  3. 諸経費

それぞれの内容を理解しておくことで、見積もりの妥当性を判断しやすくなるでしょう。6畳の部屋(費用総額 約45,000円~75,000円)を例に取ると、大まかな内訳は以下のようになります。

費用項目 金額の目安 内容
材料費 約18,000円 ~ 30,000円 壁紙本体の費用です。選ぶ壁紙のグレードや施工面積によって変動します。
施工費 約25,000円 ~ 35,000円 職人の技術料や人件費です。既存の壁紙を剥がし、新しい壁紙を貼る作業にかかる費用が含まれます。
諸経費 約5,000円 ~ 10,000円 古い壁紙の処分費、床や家具を保護する養生費、現場までの交通費などが該当します。

ここで特に注意したいのが、見積もり時点では確定しない「追加費用」の存在です。最も多いケースが、既存の壁紙を剥がした後に発覚する下地の劣化です。

壁に穴やひび割れ、カビなどが見つかった場合、それを補修するための費用(5,000円~30,000円程度)が別途必要になることがあります。

これは現地を見てみないと分からない部分であるため、事前に「どのような場合に、いくらくらいの追加費用が発生する可能性があるか」を業者に確認しておくことが、後のトラブルを防ぐ上で非常に重要です。

費用(4)見積もり時に確認すべきポイント

適正な価格で質の高いリノベーションを実現するためには、複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」が不可欠です。

提示された金額の安さだけで判断するのではなく、以下の4つのポイントを必ずチェックし、総合的に信頼できる業者を選びましょう。

チェック項目 確認すべき内容 なぜ重要か
1. 施工面積の根拠 見積書に「〇〇㎡」と具体的な施工面積が記載されているか。「一式」という表記になっていないか。 面積が不明確だと、単価が適正かどうかを判断できません。透明性の高い業者は、面積の算出根拠も説明してくれます。
2. 材料の品番 使用する壁紙のメーカー名と「品番」が明記されているか。 品番が分かれば、自分でも定価や仕様を確認できます。口約束で決めた壁紙と違うものが使われるトラブルを防ぎます。
3. 諸経費の内訳 廃材処分費や養生費、家具移動費などが「料金込み」なのか「別途請求」なのか。 「一式」の内訳が不明瞭だと、後から追加請求される可能性があります。どこまでの作業が含まれているかを明確にしましょう。
4. 追加費用の条件 下地補修が必要になった場合の補修内容と、その単価について事前に説明があるか。 追加費用の条件を事前に共有してくれる業者は、誠実である可能性が高いです。予期せぬ出費のリスクを減らせます。

極端に安い見積もりは、必要な下地処理が省かれていたり、経験の浅い職人が担当したりする可能性があります。価格だけでなく、担当者の説明の丁寧さや、施工後の保証やアフターサービスの有無なども含めて、安心して任せられる業者を選びましょう。

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リノベーションで壁紙をDIYするメリット

専門的なイメージのある壁紙の張り替えですが、最近はDIY向けの製品も充実しており、自分で挑戦する人が増えています。コストを抑えつつ、自分だけの空間を作り上げるDIYのメリットを紹介します。

  1. 低コストで手軽に模様替えできる
  2. 自分好みのデザインを自由に選べる
  3. 小面積から気軽に挑戦できる

メリット(1)低コストで手軽に模様替えできる

壁紙のDIYに挑戦するメリットは、なんといっても費用を大幅に抑えられることです。

6畳の部屋を業者に依頼した場合、約50,000円前後の費用がかかりますが、DIYであれば壁紙の材料費と必要な道具代を合わせても約15,000円程度で済むことがほとんどです。

これは実に3分の1以下のコストであり、節約できた数万円で新しい照明器具やラグ、カーテンなどを購入し、インテリア全体のコーディネートをさらに楽しむことも可能になります。

近年では、カッターやローラー、ヘラといった張り替えに必要な道具がすべて揃った「壁紙DIY初心者セット」も数多く市販されています。インターネットで注文すれば、壁紙と一緒に届くため、特別な準備をすることなくすぐに作業を始められる手軽さも魅力と言えるでしょう。

もちろん、業者との現地調査や見積もり、施工日のスケジュール調整といったプロセスも一切不要です。「次の休日に模様替えをしよう」と思い立ったタイミングで、自分のペースで自由に作業を進められる点は、仕事や家事で忙しい方にとってメリットになります。

メリット(2)自分好みのデザインを自由に選べる

デザインの選択肢が無限に広がることも、DIYならではの大きな魅力です。

リフォーム業者に依頼する場合、施工のしやすさや入手性の観点から、どうしても国内メーカーの定番品の中から選ぶことが多くなりがちです。しかし、DIYであれば、その制約は一切ありません。

インターネットの専門ショップなどを活用すれば、国内ではなかなか流通していない海外ブランドのおしゃれな壁紙や、アーティストがデザインした個性的な壁紙なども簡単に見つけて購入することができます。

大胆な幾何学模様が印象的な北欧風のデザイン、本物の木材と見紛うほどリアルな木目調、インダストリアルな雰囲気を醸し出すコンクリート打ちっ放し調など、まさに「自分の好き」をとことん追求できるのがDIYの醍醐味と言えるでしょう。

お気に入りのソファやカーテンの色と完璧にリンクさせたり、Web会議で個性が光る背景を選んだりと、まるでインテリアコーディネーターになった気分で、こだわり抜いた自分だけの空間を創り上げることが可能です。

メリット(3)小面積から気軽に挑戦できる

「いきなりリビングのような広い部屋を全部自分でやるのは、ハードルが高い」と感じる方も多いかもしれません。しかし、壁紙のDIYは、必ずしも部屋全体を一度に仕上げる必要はないのです。

まずはトイレの壁一面だけ、あるいは書斎のデスク前の壁だけ、といったごく小さな面積から気軽に始められる点が、初心者にとって非常に優しいポイントです。

最近のDIY向け壁紙の主流となっている「生のり付き壁紙」は、製品の裏面にあらかじめ均一に糊が塗布されており、保護フィルムを剥がすだけで貼れるシールのような手軽さが特徴です。

糊が乾くまでの間であれば、多少曲がってしまっても貼り直しが可能であるため、DIY経験のない方でも失敗しにくいように工夫されています。

まずはトイレのような小さな空間で作業の流れを掴み、小さな成功体験を積むことをおすすめします。そこで自信がついたら、次は寝室の一面、そして最終的にはリビングへ、というように段階的にステップアップしていくことができます。

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リノベーションで壁紙を業者に依頼するメリット

DIYには魅力的な点が数多くありますが、時間的な制約や仕上がりの品質を考慮すると、プロの業者に依頼する方が最適な場合も少なくありません。費用をかけてでも専門業者に任せることで得られる、確かなメリットについて解説します。

  1. 仕上がりが美しく耐久性が高い
  2. 下地処理や施工ミスのリスクが少ない
  3. 見積もりから施工までスムーズ

メリット(1)仕上がりが美しく耐久性が高い

プロの職人にリノベーションを依頼するメリットは、やはりその仕上がりの美しさと品質の高さです。

壁紙と壁紙の継ぎ目がどこにあるか分からないほど精密に処理され、部屋の角や窓枠、コンセントプレートの周りといった細部まで、一切の妥協なく丁寧に仕上げられた壁面は、空間全体の印象を格段に引き上げてくれます。

DIYで起こりがちな、空気が入って気泡ができてしまったり、施工後すぐに角から剥がれてきたりといったトラブルの心配もほとんどありません。

適切な量の糊を均一に塗り、専用の道具で圧着することで、壁紙は下地にしっかりと接着され、長期間にわたって美しい状態を保つことができます。

入居後に手直しが必要になる時間的・金銭的なコストを考慮すれば、家族やゲストの目に触れる機会が多いリビングのような主要な空間は、最初からプロに任せる方が、満足度もコストパフォーマンスも高くなるでしょう。

メリット(2)下地処理や施工ミスのリスクが少ない

壁紙リノベーションの仕上がりは、その下にある壁、つまり「下地」の状態で8割が決まると言っても過言ではありません。

特に築年数が経過した中古マンションのリノベーションでは、既存の壁紙を剥がした際に、壁の凹凸や細かなひび割れ、湿気によるカビなど、様々な問題が見つかるケースが少なくないのです。

プロの業者は、こうした下地の状態を的確に見極め、パテを使って表面を平滑にしたり、防カビ処理を施したりといった、その場に応じた最適な「下地処理」を行ってくれます。

DIYでは見逃してしまいがちな部分や、知識・技術がなければ対応できない部分まで、しっかりとケアしてくれる専門家ならではの安心感は、業者に依頼する大きなメリットです。

また、万が一施工後に不具合が発生した場合でも、多くの業者は保証やアフターフォロー制度を設けています。施工後の安心まで含めて提供してくれる点は、プロに依頼する上で非常に心強いポイントです。

メリット(3)見積もりから施工までスムーズ

仕事や家事、子育てなどで忙しい方にとって、貴重な時間と手間を大幅に節約できる点も、業者に依頼する際の見逃せないメリットです。

DIYで壁紙を張り替える場合、壁の採寸から始まり、必要な道具や材料の購入、家具の移動、養生、そして施工後の片付けまで、すべての工程を自分で行わなければなりません。6畳程度の部屋でも、慣れていない場合は休日が丸一日、あるいはそれ以上かかってしまうことも珍しくないでしょう。

一方で業者に依頼すれば、見積もりから施工完了までのプロセスが非常にスムーズに進みます。

経験豊富な職人が効率的に作業を進めるため、6畳程度の部屋であれば、多くの場合、半日もかからずに作業は完了します。

その間、自分は仕事に集中したり、他の用事を済ませたりと、時間を有効に使うことが可能です。特に、入居前のタイトなスケジュールでリノベーションを終えたい場合や、日々のタスクに追われる共働き世帯にとっては、「時間をお金で買う」という賢い選択肢でしょう。

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DIYと業者依頼のデメリット

DIYと業者依頼、それぞれにメリットがある一方で、もちろんデメリットも存在します。自分にとって最適な方法を選ぶために、両方のリスクを理解しておきましょう。

  1. DIYは下地処理が難しく手間がかかる
  2. 業者依頼はコストが高くなりやすい
  3. 賃貸では制限がある場合がある

デメリット(1)DIYは下地処理が難しく手間がかかる

セルフリノベーションで壁紙を張り替える際に、多くの人が直面する最大の壁が、仕上がりを大きく左右する「下地処理」です。

特に築年数が経過したマンションでは、古い壁紙を剥がした下地が想定以上に傷んでいたり、凹凸があったりすることも珍しくありません。

この下地処理を疎かにして新しい壁紙を貼ってしまうと、施工後すぐに浮きや剥がれが発生する直接的な原因となります。

下地を平滑にするためのパテ埋めやヤスリがけは、見た目以上に根気のいる地道な作業であり、相応の技術と時間を要するため、経験のない方には非常に難しい工程です。

また、コンセント周りを綺麗にくり抜く作業や、壁紙の継ぎ目をまっすぐにカットして隙間なく合わせる作業も、熟練の技が求められます。時間と労力をかけて挑戦したものの、結局は仕上がりに満足できず、途中で挫折してプロにやり直しを依頼することになった、というケースも少なくありません。

満足のいかない仕上がりになってしまうという後悔を避けるためには、自分のスキルと作業に割ける時間を冷静に見極めることが重要です。

デメリット(2)業者依頼はコストが高くなりやすい

プロの業者に依頼する場合の明確なデメリットは、やはり費用が高くなることです。

DIYであれば材料費と道具代だけで済むのに対して、業者に依頼すると、それらに加えて職人の人件費や廃材処分費といった諸経費が上乗せされます。そのため、総額ではDIYと比較して3倍以上の費用がかかることも一般的です。

また、見積もり金額以外に「追加費用」が発生する可能性がある点にも注意が必要です。

例えば、壁紙を剥がした後の下地の状態が想定よりも悪く、大掛かりな補修が必要になった場合や、お客様自身で移動できない大型家具の移動、エアコンの着脱作業などが発生した場合、それらの費用は別途請求されることがほとんどです。

予算オーバーという事態を避けるためにも、見積もりの段階で「どのようなケースで追加費用が発生する可能性があるか」を業者に詳しく確認し、資金計画に余裕を持たせておくことが大切です。

デメリット(3)賃貸では制限がある場合がある

もしお住まいが賃貸物件である場合、壁紙のリノベーションには「原状回復義務」という非常に大きな制約が伴います。

これは、退去時に部屋を借りたときの状態に戻さなければならないという契約上の義務のことです。大家さんや管理会社の許可なく勝手に壁紙を張り替えてしまうと、この義務に違反したと見なされ、退去時に高額な修復費用を請求される可能性があるため、絶対に避けなければなりません。

壁紙のデザインを変えたい場合は、まず賃貸借契約書の内容を再確認し、その上で必ず大家さんや管理会社に相談し、書面などで許可を得ることが必須です。許可が得られた場合でも、DIYで施工する際は、基本的には「貼ってはがせるタイプ」の壁紙を使用するのが原則となります。

ただし、この「貼ってはがせる壁紙」も万能ではありません。特に築年数が古い物件では、既存の壁紙が劣化しているため、剥がす際に粘着力で元の壁紙まで一緒に剥がれてしまうリスクがあります。

トラブルを避けるためにも、まずはクローゼットの中など、目立たない場所で試し貼りを行い、問題がないかを確認してから、自己の責任において作業を行うようにしましょう。

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壁紙施工の流れと注意点

依頼する業者と壁紙が決まったら、いよいよ施工が始まります。リノベーション当日をスムーズに迎えるために、施工にどれくらいの時間がかかるのか、そして事前に何を準備しておけばよいのかを把握しておきましょう。

  1. 部屋数別の工期目安と日数
  2. 在宅中に施工を行う際の配慮点
  3. 家具移動と養生の準備方法

手順(1)部屋数別の工期目安と日数

壁紙の張り替えにかかる工期は、部屋の広さや形状、下地の状態によって変動しますが、一般的な目安を知っておくことで、リノベーション全体のスケジュールが立てやすくなります。

プロの職人が作業した場合の、部屋の広さごとの標準的な工期は以下の通りです。

施工範囲 工期の目安
トイレ・洗面所 半日程度
6畳~8畳の部屋 半日 ~ 1日
LDK(12畳以上) 1日 ~ 2日
マンション全体(3LDK) 3日 ~ 5日

これらの日数は、壁と天井の両方を張り替える場合を想定しています。下地の補修に時間がかかる場合や、天井が高く作業面積が広い場合などは、工期が追加で必要になることもあります。

中古マンションを購入し、入居前にリノベーションを行う場合は、引越し日から逆算して余裕を持ったスケジュールを組むことが重要です。事前に業者と工期をしっかりと確認し、他の工事や引越しの手配と日程が重ならないように調整しましょう。

手順(2)在宅中に施工する際の配慮点

リノベーションを、現在お住まいの家で行う場合は、いくつかの点に配慮が必要です。

壁紙の張り替え作業中は、既存の壁紙を剥がす際の粉塵や、道具を使用する音、接着剤の臭いなどが少なからず発生します。特に在宅ワークをされている方は、作業の音や人の出入りがWeb会議などに影響を与える可能性も考慮しなければなりません。

事前に施工業者と作業スケジュールを共有し、音が出る作業の時間を調整してもらうか、その時間帯は別の部屋に移動するなどの対策を立てておくと安心です。

また、小さなお子様やペットがいるご家庭では、安全への配慮が最も重要となります。職人が出入りし、カッターなどの道具も使用するため、お子様やペットが誤って作業エリアに立ち入らないように、ドアを閉めておく、ベビーゲートを設置するなどの工夫をしましょう。

可能であれば、施工日は公園や児童館で過ごしたり、一時的に実家に預けたりすることも有効な選択肢です。

手順(3)家具移動と養生の準備方法

壁紙の施工をスムーズに進めるためには、事前の準備が非常に重要です。壁紙を貼る壁面全体に作業スペースが必要となるため、壁際に置かれている家具は、事前に部屋の中央に移動させておく必要があります。

テーブルや椅子、小型の収納家具など、自分で動かせるものはあらかじめ移動させておくと、当日の作業がスムーズに開始できるでしょう。

ただし、大型のソファやベッド、重量のある食器棚などを無理に動かすと、床を傷つけたり、怪我をしたりする危険があります。これらの大きな家具の移動は、多くのリフォーム業者がオプションサービスとして対応してくれるため、無理せずプロに依頼するのが賢明です。

また、壁に掛けてある時計や絵画、ポスターなどは、事前にすべて取り外しておきます。床や移動させない家具を保護するための「養生」は、基本的に業者が専用のシートなどを使って行ってくれますが、特に大切なものや貴重品は、念のため別の場所に移動させておくと安心です。

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壁紙リノベーションの「よくある失敗」と後悔しないための対策

「こんなはずじゃなかった…」という後悔は、リノベーションで最も避けたいことです。壁紙選びで多くの経験者が直面した「よくある失敗」のパターンと、それを未然に防ぐための具体的な対策を学びましょう。

  1. イメージと実際の色の違い
  2. 隣接する部屋との不調和
  3. 柄物を使いすぎて落ち着かない空間に
  4. 機能性を軽視して汚れが目立つ

よくある失敗(1)イメージと実際の色の違い

壁紙選びで最も多く聞かれる後悔が、この「色のイメージ違い」です。

小さなサンプルでは理想的な色に見えたのに、いざ壁一面に施工してみたら「なんだか思っていたより色が薄い」「全体的に白っぽく見える」と感じてしまう現象を指します。

これは、色が面積の大きさによって見え方が変わる「面積効果」という目の錯覚が原因です。

一般的に、同じ色でも面積が大きくなるほど、より明るく淡い色に見える傾向があります。特に人気の高いグレーやベージュといったニュアンスカラーは、この失敗が起こりがちなので注意が必要です。

この失敗を防ぐ方法はただ一つ、必ずA4サイズ以上の大きなサンプルを取り寄せ、実際に使う壁に貼って確認することです。その際、以下の3つのポイントを意識してチェックしましょう。

  1. 時間帯を変えて見る:太陽の光が当たる昼間と、照明をつけた夜の両方で、色の見え方を確認します。
  2. 距離を変えて見る:壁にサンプルを垂直に立て、すぐ近くからだけでなく、少し離れた場所からも眺めて空間全体のバランスを見ます。
  3. 天候を変えて見る:可能であれば、晴れの日と曇りの日の両方で確認すると、光の加減による印象の違いをより正確に把握できます。

よくある失敗(2)隣接する部屋との不調和

リビングはモダンなグレー系、隣接する子ども部屋はナチュラルなベージュ系、というように、各部屋でそれぞれ好みの壁紙を選んだ結果、空間の雰囲気がちぐはぐになってしまった、という失敗です。

特に廊下から各部屋の入り口が見える間取りのマンションでは、家全体のつながりを意識せずに壁紙を選ぶと、統一感のない雑多な印象の住まいになりがちです。部屋単体で見ればおしゃれでも、家全体として見たときに調和がとれていないと、どこか落ち着かない空間に感じられてしまいます。

これを避けるためには、各部屋の壁紙を個別に選び始める前に、まずは「家全体のデザインテーマ」と「基調となる色(ベースカラー)」を決めましょう。例えば、「温かみのある北欧ナチュラル」をテーマに設定し、ベースカラーを「オフホワイトと明るい木目」と決めておきます。

その上で、各部屋の壁紙は、そのテーマやベースカラーから大きく逸脱しない範囲で、色味や柄を選ぶようにします。こうすることで、部屋ごとに個性を出しつつも、家全体として調和のとれた洗練された空間を実現できるでしょう。

よくある失敗(3)柄物を使いすぎて落ち着かない空間に

おしゃれな空間にしたいという気持ちが先行するあまり、気に入った柄物のアクセントクロスを部屋のあちこちに多用してしまい、結果的に「ごちゃごちゃして落ち着かない空間」になってしまう失敗です。

アクセントクロスは、あくまで空間を引き締めるためのスパイスのような存在です。使いすぎてしまうと、互いに主張し合ってしまい、どの壁も主役になれず騒がしい印象になってしまいます。

特に、一日の多くの時間を過ごすリビングがこのような状態では、心からリラックスすることが難しくなってしまうでしょう。この失敗を防ぐには、アクセントクロスは「一部屋につき、一面だけ」と心に決めることが、最も効果的な方法です。

そして、アクセントクロスを貼る一面以外の壁は、主張の少ないシンプルな無地の壁紙で統一します。この「引き算の発想」こそが、アクセントクロスを本当の意味で「主役」として際立たせ、メリハリの効いたおしゃれな空間を作るコツです。

よくある失敗(4)機能不足で汚れが目立つ失敗

初期費用を抑えることばかりに気を取られ、価格の安い量産品の壁紙を選んだ結果、日々の汚れが落ちなかったり、カビが生えてしまったりという、後から後悔するパターンです。

特に、小さなお子様がいるご家庭やペットと暮らすご家庭では、デザイン性だけで壁紙を選んでしまうと、落書きや食べこぼし、引っかき傷などが原因で、日々の暮らしのストレスが増えてしまいかねません。

トイレや洗面所、結露しやすい北側の部屋などで機能性を軽視すると、数年後のカビの発生に直結する可能性も高まります。そのため、デザインと価格だけでなく、「その部屋での実際の暮らし」を具体的に想像し、必要な機能を見極める視点が重要になります。

  1. 子ども部屋やダイニング:落書きや食べこぼしも水拭きで簡単に落とせる「汚れ防止」機能
  2. トイレや玄関:気になるニオイを分解・軽減する「消臭」機能
  3. 洗面所やクローゼット:湿気に強くカビの発生を抑制する「防カビ・吸放湿」機能
  4. 廊下やペットのいる部屋:傷に強い「表面強化」機能

「初期費用」という目先のコストだけでなく、日々の掃除の手間や、次の張り替えまでの期間といった「ランニングコスト」まで含めて総合的に考えることが、長期的に満足できる壁紙選びの秘訣です。

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まとめ

理想の空間を叶える壁紙リノベーションは、正しい手順で選べば決して難しくありません。まず最も重要な「床色との相性」を軸に、部屋の用途に合う素材や機能を絞り込みましょう。

その上で、予算と求める仕上がりから、DIYか業者依頼かを判断します。最後に大判サンプルで昼夜の光で見え方を確認すれば、後悔は防げます。

この記事を参考に、あなたらしい快適でおしゃれな空間を実現してください。

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