レンガ風壁紙で憧れの空間作り|キッチン・リビング等部屋別ポイント
レンガ風壁紙で憧れのカフェ空間を作りたいけれど、賃貸での原状回復や色選びで失敗しないか不安ではありませんか?
実は、正しい選び方を知れば1万円以下の予算で週末のDIYだけでも理想のおしゃれなインテリアが実現できます。
100均の発泡スチロール商品からサンゲツの中級品まで、あなたの住まいの状況に合った最適な素材の商品選びから、リビングやキッチンでの施工のコツまで解説します。
さらに、在宅ワークにも映える白やブラウンなどの色と照明の組み合わせまで、失敗しないレンガ風壁紙の完全ガイドをお届けします。
レンガ風壁紙とは?基本知識と種類
お部屋の雰囲気を手軽に変えたいと考えたとき、レンガ風壁紙は非常に魅力的です。
この章では、レンガ風壁紙の基本知識と主要な種類について紹介します。
- そもそも何が違う?レンガ風壁紙と通常の壁紙の違い
- 材質で変わる!紙・ビニール・発泡スチロールの特徴
- 色とデザインで決まる!白・ブラウン・グレー系の印象
- 賃貸でも使える?原状回復の可否と注意点
違い(1)レンガ風壁紙と通常の壁紙の違い
レンガ風壁紙と通常の壁紙における最大の違いは、その「立体感」です。
通常の壁紙が平面的であるのに対し、レンガ風壁紙は表面に凹凸が施されており、本物のレンガが持つ独特の質感をリアルに再現している点が大きな特徴です。
この立体的なデザインのおかげで、専門的なリフォーム工事を行うことなく、壁に貼るだけでカフェ風やブルックリンスタイルといった、憧れのインテリア空間を手軽に演出できます。
近年では、厚みが3ミリから8ミリほどある立体的な3Dクッションシートタイプが人気を集めており、70×77センチメートルといった大判サイズの商品が主流と考えられます。
これにより、少ない枚数で広い面積をカバーできるようになりました。
ただし、この立体感はメリットばかりではありません。
製品によっては継ぎ目が目立ちやすくなることや、選ぶ色によっては部屋に圧迫感を与えてしまう可能性も考慮する必要があります。
そのため、デザインのインパクトと空間全体のバランスを考えることが、レンガ風壁紙を上手に取り入れるための重要なポイントとなるでしょう。
違い(2)材質で変わる!紙・ビニール・発泡スチロールの特徴
レンガ風壁紙を選ぶ際には、デザインだけでなく材質の特性を理解することが非常に重要です。
材質によって見た目のリアルさ、耐久性、そして適した使用場所が大きく異なるため、目的に合ったものを選ばなくてはなりません。
主な材質は「紙」「塩化ビニル(PVC)」「発泡スチロール」の3種類に分けられ、それぞれにメリットとデメリットが存在します。
例えば、キッチンや洗面所といった水回りでの使用を考えるなら、防水性に優れた塩化ビニル製が適しています。
一方で、リビングのアクセントウォールのように、質感を最優先したい場所には、立体感に優れた発泡スチロール製が最適でしょう。
以下の表に各材質の特徴をまとめましたので、あなたの目的にぴったりの材質を見つけるための参考にしてください。
| 材質の種類 | 特徴 | メリット |
| 紙製 | 最も安価なタイプ。 表面にビニールコーティングがされているものが多い。 |
施工が比較的容易で、価格が手頃。 |
| 塩化ビニル (PVC) | 防水性と防汚性に優れている。 表面がツルツルしているものが多い。 |
水拭きが可能で、キッチンや洗面所、トイレなどの水回りに最適。 |
| 発泡スチロール | 軽量で、非常に高い立体感とリアルな質感を再現できる。 クッション性がある。 |
断熱性や衝撃吸収性に優れている。 見た目のリアルさが最も高い。 |
違い(3)色とデザインで決まる!白・ブラウン・グレー系の印象
レンガ風壁紙は、どの色を選ぶかによってお部屋の印象を劇的に変化させます。
色選びで失敗しないためには、それぞれの色が持つ特性と、お部屋の広さや照明環境との相性を考慮することが極めて重要です。
代表的なカラーである以下の3つはそれぞれ異なる雰囲気を持っています。
- 「ホワイト系」
- 「ブラウン系」
- 「グレー系」
例えば、空間を明るく広々と見せたいならホワイト系が最適です。
清潔感があるため、北向きの部屋やコンパクトな空間でも圧迫感なく取り入れられます。
近年の人気傾向を見ても、ホワイト系が全体の約40パーセントを占めており、最も選ばれやすいカラーと言えるでしょう。
一方で、ブラウン系は温かみがあり、落ち着いたカフェのような雰囲気を演出するのに適しています。
ただし、色の濃いブラウンは狭い部屋では重たい印象になりがちなため、広いリビングのアクセントとして使うのがおすすめです。
モダンでスタイリッシュな空間を目指すなら、グレー系が効果的です。
都会的な印象を与えますが、照明によっては冷たい雰囲気にもなりうるため、暖色系の照明と組み合わせるなどの工夫が求められます。
どの色を選ぶにしても、購入前には必ずサンプルを取り寄せ、実際の部屋の光の下で朝昼夜と見え方を確認することが、イメージ通りの空間を作るためのコツです。
違い(4)賃貸でも使える?原状回復の可否と注意点
賃貸物件でレンガ風壁紙を使用する際に、誰もが最も心配するのが退去時の原状回復の問題でしょう。
適切な商品を選び、正しい手順を踏めば賃貸物件でも使用は可能ですが、いくつかの重要な注意点が存在します。
市場には「はがせる」「再剥離可能」と表示された商品が数多くありますが、この表示だけを鵜呑みにするのは危険です。
壁紙がきれいにはがせるかどうかは、既存の壁紙(下地)の状態に大きく左右されるからです。
比較的新しいビニールクロスの上であれば問題なくはがせるケースが多い一方で、古い紙製の壁紙や、塗装された壁、凹凸のある砂壁調の壁などの上から貼ると、はがす際に下地ごと破損させてしまうリスクが高まります。
実際に、口コミを調査すると「下地を傷つけてしまった」という報告が1割程度は見受けられます。
このような失敗を避けるため、本格的に貼る前には、必ずクローゼットの中や家具の裏といった目立たない場所でテスト貼りを行うことが不可欠です。
小さな一片を貼ってから24時間ほど置き、下地を傷つけずにきれいにはがせるかを確認してください。
少しでも不安が残る場合は、実行する前に管理会社や大家さんに相談し、許可を得ておくと、後のトラブルを防ぐことができるでしょう。
レンガ風壁紙のメリット
レンガ風壁紙を選ぶと、どのようなメリットがあるのでしょうか。
この章では、レンガ風壁紙を選ぶことで得られる主要なメリットについて紹介します。
- DIY初心者でも簡単!手軽におしゃれ空間が完成
- 驚きの低コスト!本格リフォームの10分の1以下で実現
- 賃貸でも安心!原状回復しやすい商品が豊富
メリット(1)DIY初心者でも簡単!手軽におしゃれ空間が完成
レンガ風壁紙が持つメリットの一つは、特別な技術や専門的な工具を必要とせず、誰でも手軽におしゃれな空間を作り出せる点です。
壁紙を貼ると聞くと、のり付けや空気抜きなど難しい作業を想像するかもしれませんが、近年の主流であるシールタイプの製品であれば、裏紙をはがして壁に貼り付けるだけで作業が完了します。
カッターやハサミさえあれば、特別な道具を買い揃える必要もありません。
この手軽さにより、大掛かりなリフォーム工事のように業者を手配したり、長期間にわたって生活空間が制限されたりすることなく、思い立ったその日に作業を始められます。
例えば、リビングの壁一面であれば、週末の半日程度の時間で十分に施工を終えることが可能です。
時間的にも技術的にもハードルが非常に低いため、DIYが初めての方や、忙しくてなかなか時間が取れない方でも、気軽に理想のインテリアスタイルに挑戦できるのが大きなメリットと言えるでしょう。
在宅ワーク用の背景を手早く整えたい場合などにも、非常に有効な手段です。
メリット(2)驚きの低コスト!本格リフォームの10分の1以下で実現
本格的なリフォームと比較して、圧倒的に費用を抑えられる点も、レンガ風壁紙のメリットです。
本物のレンガやタイルを使って壁を改装する場合、材料費に加えて専門業者への施工費が必要となり、1平方メートルあたり1万円以上の費用がかかることも珍しくありません。
しかし、レンガ風壁紙であれば、材料費だけで済み、自分で施工すれば工事費はもちろん不要です。
製品の価格帯は様々ですが、一般的なものであれば1平方メートルあたり1,000円前後から購入できます。
例えば、6畳のリビングの壁一面(約8平方メートル)をアクセントウォールとして施工する場合でも、材料費は1万円程度に収まる計算になります。
これは、本格的なリフォーム費用の10分の1以下という驚異的なコストパフォーマンスです。
さらに、近年では100円ショップなどでも手軽に入手できる商品が登場しており、より低予算で挑戦することも可能になりました。
このように、限られた予算の中でも、まるでリフォームしたかのような満足度の高い空間変化を楽しめる点は、レンガ風壁紙ならではの魅力です。
メリット(3)賃貸でも安心!原状回復しやすい商品が豊富
「賃貸だから壁紙を変えるのは無理」と諦めている方にとって、原状回復しやすい商品が豊富に揃っている点は、レンガ風壁紙を選ぶ上で非常に心強いでしょう。
かつての壁紙は一度貼るとはがすのが困難でしたが、現在では技術が進歩し、「はがせるタイプ」や「再剥離可能」と明記された、賃貸物件向けの商品が数多く販売されています。
これらの商品は、特殊なのりを使用しており、退去時には壁を傷つけることなく、きれいにはがせるように設計されているのが特徴です。
もちろん、前述の通り下地の状態によっては注意が必要ですが、適切な商品を選び、事前にテスト貼りを行えば、原状回復のリスクを大幅に軽減できます。
実際のユーザーの口コミを見ても、約7割の方が「問題なくきれいにはがせた」と回答しており、多くの方が賃貸での模様替えに成功していることがわかります。
このようにはがせるタイプの壁紙を活用することで、賃貸物件の制約の中でも、諦めることなく自分好みのインテリアを自由に楽しむことが可能です。
これまで原状回復がネックで挑戦できなかった方も、安心して理想の空間づくりに踏み出すことができるでしょう。
レンガ風壁紙のデメリット
メリットが多いレンガ風壁紙ですが、購入してから後悔しないためには、事前に知っておくべきデメリットも存在します。
この章では、レンガ風壁紙を選ぶ際に知っておくべき主要なデメリットについて紹介します。
- 価格で変わる!質感やリアルさに大きな差
- 貼り方が重要!施工によっては剥がれやすい
- 安物買いは損?安価な製品は耐久性に課題あり
デメリット(1)価格で変わる!質感やリアルさに大きな差
レンガ風壁紙は、製品の価格や材質によって、見た目の質感やリアルさに非常に大きな差が出やすいアイテムです。
特に安価な製品を選んだ場合、ウェブサイトの写真で見たイメージとは異なり、期待していたほどの高級感が得られず、チープな印象になってしまう可能性があります。
例えば、薄手のシールタイプ製品の中には、照明の当たり方によってプリント感が強く出てしまうものがあります。
リビングのような広い空間で使うと、安っぽさが目立ってしまうかもしれません。
また、在宅ワークの背景として使用するケースも増えていますが、カメラとの距離が近いWeb会議では、質感の粗さが画面越しに伝わり、のっぺりとした印象を与えてしまうことも考えられます。
本物のレンガのようなリアルな質感を求めるのであれば、ある程度の厚みがあり、表面の凹凸がしっかりと再現されている製品を選ぶことが重要です。
購入前にはできるだけサンプルを取り寄せ、実際に自分の目で見て、手で触れて質感を確かめる工程を省かないことが、イメージ通りの仕上がりを実現するためのポイントとなるでしょう。
デメリット(2)施工方法によって剥がれやすい
手軽に施工できるのがレンガ風壁紙の魅力ですが、下地の状態や貼り方によっては、施工後に剥がれやすくなってしまうというデメリットも存在します。
特に、立体感のある3Dクッションシートは、通常の平面的な壁紙よりも重量があるため、壁への接着力がより重要です。
壁にホコリや油分が付着したままの状態で貼ってしまうと、粘着力が十分に発揮されず、時間の経過とともに端から浮き上がってきたり、最悪の場合は剥がれ落ちてしまったりすることも考えられます。
また、湿度の高い環境や、結露が発生しやすい壁面への施工も、剥がれの原因となりやすいので注意が必要です。
口コミなどを見ると、特にDIY初心者の方が苦労するポイントとして「継ぎ目の処理」がよく挙げられます。
柄合わせがうまくいかなかったり、継ぎ目に隙間ができてしまったりすると、見た目の美しさを大きく損なうことになります。
せっかくの壁紙を長持ちさせ、美しく仕上げるためには、貼る前の下地清掃と乾燥といった下準備を丁寧に行うことが、何よりも大切です。
デメリット(3)安物買いは損?安価な製品は耐久性に課題あり
初期費用を抑えたいという理由だけで安価な製品を選ぶと、長期的な視点ではかえってコストがかかってしまう可能性があります。
なぜなら、価格を重視した製品の中には、耐久性に課題を抱えているものが少なくないからです。
例えば、紫外線への耐性が低い製品の場合、日当たりの良い南向きの部屋に貼ると、わずか半年から1年程度で色褪せが目立ち始めることがあります。
また、表面のコーティングが簡易的な製品は、少し何かがぶつかっただけですぐに傷がついたり、表面が剥がれてしまったりすることもあるでしょう。
特に小さなお子様がいるご家庭では、子どもが触れたり、おもちゃをぶつけたりすることで表面が剥がれ、それを誤って口にしてしまうリスクも考えられます。
店舗などで使用する場合も同様で、人の出入りが多い場所に耐久性の低い壁紙を貼ると、すぐに劣化してしまい、頻繁な張り替えが必要になるかもしれません。
初期投資は少し高くなったとしても、UVカット機能や表面強化といった耐久性を高める加工が施された製品を選ぶことが、結果的に満足度とコストパフォーマンスを高める賢い選択といえるでしょう。
失敗しないレンガ風壁紙の選び方
数多くの商品の中から、自分の部屋にぴったりのレンガ風壁紙を見つけ出すのは意外と難しいものです。
この章では、レンガ風壁紙選びで失敗しないための重要なポイントについて紹介します。
- 部屋の電気をつけてみて!照明と色の相性
- 圧迫感は大丈夫?部屋の広さと柄の大きさ
- どんな部屋にしたい?インテリアスタイルとの調和
- 自分でできる?DIYスキルと予算のバランス
ポイント(1)部屋の電気をつけてみて!照明と色の相性
レンガ風壁紙選びで最も失敗しやすいのが、実は「色」の選択です。
お店やウェブサイトで見た色と、実際に自分の部屋で見た色とでは、印象が全く異なってしまうことがよくあります。
その最大の原因は、部屋の照明環境です。
同じ壁紙であっても、日中の太陽光の下で見るのと、夜に照明をつけた状態で見るのとでは、色合いが大きく変化します。
さらに、照明の色がオレンジがかった「電球色」なのか、白っぽい「昼白色」なのかによっても、壁紙の見え方は劇的に変わります。
例えば、温かみのあるブラウン系の壁紙を選んだつもりが、白すぎる照明の下では赤みが強く出てしまうと、イメージと異なってしまうでしょう。
このような失敗を防ぐために絶対に欠かせないのが、購入前にサンプルを取り寄せることです。
面倒に感じるかもしれませんが、そのサンプルを実際に貼りたい部屋の壁に貼り、朝、昼、夜と時間帯を変えながら、それぞれの光の下でどのように見えるかを確認してください。
このひと手間をかけることが、理想の色選びを成功させる確実な方法です。
ポイント(2)圧迫感は大丈夫?部屋の広さと柄の大きさ
空間全体の印象を決定づけるもう一つの重要な要素が、レンガ柄の「大きさ」です。
部屋の広さと柄の大きさのバランスが取れていないと、せっかくの壁紙が逆効果になってしまいます。
基本的な原則として、6畳以下の比較的コンパクトな空間には、レンガ一つ一つが小さく、目地の色も明るいデザインを選ぶのがおすすめです。
大きな柄や色の濃いデザインを選んでしまうと、壁が前に迫ってくるような圧迫感が生まれ、部屋が実際よりも狭く感じられてしまいます。
一方で、8畳以上の広いリビングや壁面に、あまりに小さな柄を選ぶと、壁全体がごちゃごちゃとした印象になり、間延びして見えるかもしれません。
広い空間には、目地が太く、レンガ一つ一つに存在感のある、少し重厚なデザインを選ぶと、空間が引き締まり、バランスの良い仕上がりとなります。
どのくらいの大きさが適切か迷った場合は、レンガ1つ分の高さが、貼りたい壁の高さの30分の1から50分の1程度に収まるデザインを目安にすると、大きな失敗は少ないでしょう。
まずは壁のサイズを正確に測り、その広さに見合った柄の大きさを選ぶことが大切です。
ポイント(3)どんな部屋にしたい?インテリアスタイルとの調和
レンガ風壁紙を選ぶ際は、壁紙単体で判断するのではなく、自分が目指すインテリアの方向性や、すでに部屋にある家具やカーテンとの調和を考えるようにしましょう。
壁紙はあくまで空間を構成する要素の一つであり、全体の統一感がなければ、ちぐはぐで落ち着かない印象になってしまいます。
例えば、温かみのある木製家具が多く、ナチュラルな「カフェ風」のインテリアを目指すのであれば、赤みがかったブラウン系のレンガ風壁紙がよくなじむでしょう。
アイアンやレザーといった無骨な素材を使った家具が中心の「ブルックリンスタイル」であれば、ダークブラウンやグレー系の重厚感のあるデザインが雰囲気を高めます。
また、シンプルで清潔感のある「北欧風」のインテリアには、ホワイト系のレンガ風壁紙が最適です。
このように、まずは自分がどのようなスタイルの部屋を作りたいのかを明確にし、それに合った色調や質感の壁紙を選びましょう。
インテリア雑誌やSNSなどで、自分の理想に近い実例写真をいくつか見つけておくと、具体的なイメージが湧きやすく、商品選びの際に迷いが少くなります。
ポイント(4)自分でできる?DIYスキルと予算のバランス
自分のDIY経験レベルと、かけられる予算を正直に見極めることも、失敗を減らし満足度を高める上で非常に重要なポイントです。
現在のレンガ風壁紙市場には、初心者でも扱いやすいシールタイプから、プロも使用するのり付きタイプまで、実に幅広い選択肢が存在します。
もしDIYが全くの初めてで、失敗が怖いと感じるなら、まずは30センチ角程度の小さなサイズのシールタイプから始めてみるのがおすすめです。
トイレの一面など、小さな面積で施工の感覚を掴んでから、リビングなどの広い面積に挑戦すると、自信を持って作業を進められます。
予算についても同様で、無理のない範囲で計画を立てることが大切です。
高品質な製品は確かに魅力的ですが、施工に失敗して無駄にしてしまうリスクも考えられます。
初めは比較的手頃な価格帯の商品で経験を積み、慣れてきたら、より質感の高い商品へとステップアップしていくのも賢明な方法です。
特に賃貸物件の場合は、必ず「再剥離可能」と表示された商品を選ぶことを忘れないでください。
自分のスキルと予算に合った、無理のない商品選びをすることが、DIYを心から楽しむための第一歩となります。
部屋別レンガ風壁紙の活用方法
レンガ風壁紙は、貼る部屋の特性に合わせて使い方を工夫することで、その魅力を最大限に引き出すことができます。
この章では、各部屋の特性に応じたレンガ風壁紙の効果的な活用方法について紹介します。
- 【キッチン編】油はねも安心!防水・防汚タイプでおしゃれに
- 【リビング編】視線を集めて!アクセントウォールで空間を格上げ
- 【トイレ・洗面所編】狭いからこそ映える!小面積活用で印象アップ
- 【寝室編】リラックスが最優先!落ち着いた雰囲気を作る色選び
【キッチン編】油はねも安心!防水・防汚タイプでおしゃれに
毎日使うキッチンは、油はねや水蒸気、調味料の飛び散りなど、壁が汚れやすい環境です。
そのため、キッチンでレンガ風壁紙を使用する場合は、デザイン性だけでなく「機能性」を重視した商品選びが不可欠となります。
最もおすすめなのは、防水・防汚性に優れた「塩化ビニル(PVC)」製の壁紙です。
この材質であれば、汚れても水拭きや中性洗剤を使った拭き掃除が可能なため、清潔な状態を長く保つことができます。
逆に、紙製の壁紙は水分や油分を吸い込んでシミになりやすく、発泡スチロール製は溝に汚れが入り込むと掃除が困難なため、キッチンでの使用にはあまり向いていません。
施工する場所にも注意が必要です。
安全性を考慮し、コンロの周りのような火気を直接扱う場所への貼り付けは必ず避けてください。
おすすめの活用法は、調理エリアから少し離れたカップボードの背面や、ダイニングテーブルに面した壁に部分的に使用する方法です。
壁の一部にレンガのデザインを取り入れるだけで、キッチン全体がまるでおしゃれなカフェのような雰囲気に生まれ変わるでしょう。
【リビング編】視線を集めて!アクセントウォールで空間を格上げ
家族が集まり、お客様をもてなすことも多いリビングは、家の中心ともいえる空間です。
そんなリビングの印象を劇的に変えたいなら、壁の一面だけにレンガ風壁紙を貼る「アクセントウォール」というテクニックが非常に効果的です。
部屋の四方をすべて同じ壁紙で囲むのではなく、一ヶ所だけ異なるデザインを取り入れることで、空間にメリハリが生まれ、視線が自然と集まるフォーカルポイントを作り出せます。
テレビが設置されている壁面や、ソファの背面の壁は、アクセントウォールとして特に人気の場所です。
ここに重厚感のあるブラウン系やモダンなグレー系のレンガ風壁紙を貼れば、リビング全体が一気におしゃれで洗練された雰囲気に格上げされます。
また、リビングは比較的湿度や汚れの影響が少ないため、質感のリアルさを追求した発泡スチロール製の3Dクッションシートなども使いやすい環境です。
近年では、在宅ワークの普及に伴い、Web会議の背景としてアクセントウォールを活用する方も増えています。
カメラに映る壁面をおしゃれに演出することで、オンラインでの印象アップにもつながるでしょう。
【トイレ・洗面所編】狭いからこそ映える!小面積活用で印象アップ
トイレや洗面所のようなコンパクトな空間は、実はレンガ風壁紙の立体感やデザイン性が最も活きる場所の一つです。
壁の面積が小さい分、少ない枚数の壁紙で施工が完了し、少ない労力で空間の印象を大きく変えることができるため、DIY初心者の方が最初に挑戦する場所としても最適です。
例えば、トイレのタンク背面の壁一面だけに、清潔感のあるホワイト系のレンガ風壁紙を貼ってみるとよいでしょう。
圧迫感を与えることなく、空間に奥行きと個性をプラスでき、まるでホテルのような上質な雰囲気を演出できます。
洗面所であれば、洗面台と鏡の間の壁に貼るのも人気の活用法です。
狭い空間だからこそ、壁紙の存在感が際立ち、デザインの効果を実感しやすくなります。
ただし、これらの場所は湿気がこもりやすいため、商品を選ぶ際には「防カビ性能」があるかどうかを確認することが重要です。
施工前に防カビスプレーなどで下地処理をしておくと、より安心して長く使うことができるでしょう。
費用も比較的安く抑えられるため、まずはこの小さな成功体験から始めてみることをおすすめします。
【寝室編】リラックスが最優先!落ち着いた雰囲気を作る色選び
一日の疲れを癒し、心身を休めるための寝室では、他の部屋とは異なる視点での壁紙選びが求められます。
寝室のインテリアで最も優先すべきは、リラックスできる落ち着いた雰囲気作りです。
そのため、レンガ風壁紙を選ぶ際も、鮮やかすぎる色や、凹凸が激しく主張の強いデザインは避けましょう。
刺激的なデザインは、睡眠の質に影響を与えてしまう可能性も考えられます。
おすすめは、ベージュ系や彩度を抑えたライトグレー系、温かみのあるオフホワイト系といった、心を穏やかにしてくれるような落ち着いた色調です。
これらの色は、どのような寝具やカーテンとも調和しやすく、上質で安らぎのある空間を演出してくれます。
貼り方としては、部屋全体に貼るのではなく、ベッドヘッド側の壁一面だけにアクセントとして使用するのが一般的です。
視界に入りすぎない場所にデザインを取り入れることで、適度なアクセントを楽しみつつ、リラックスできる環境を維持できます。
寝室は比較的、湿度も安定しているため、幅広い材質の壁紙から選ぶことが可能です。
夜間の照明の下でどのように見えるかを特に重視し、間接照明などと組み合わせながら、心地よい眠りへと誘う空間づくりを目指してください。
レンガ風壁紙の必要量の計算方法
レンガ風壁紙のDIYで初心者が最も失敗してしまうのが、「購入する量の見積もり」です。
この章では、レンガ風壁紙の購入前に知っておくべき必要量の正確な計算方法について紹介します。
- ステップ①:まずは基本から!壁面サイズの正しい測り方
- ステップ②:商品の形で変わる!タイプ別の必要量算出法
- ステップ③:これが最重要!余裕分(ロス)を確保する発注のコツ
ステップ①:まずは基本から!壁面サイズの正しい測り方
正確な必要量を計算するためには、貼りたい壁の面積を正しく測定しましょう。
ここで重要なのは、単純に壁全体の面積を計算するだけでなく、窓やドアのように壁紙を貼らない部分の面積をきちんと差し引くことです。
まずはメジャーを用意し、「実際に壁紙を貼る面積(施工面積)」を算出しましょう。
測り間違いを防ぐため、それぞれの箇所は最低2回測定し、簡単な図にサイズをメモしておくと安心です。
計算は、以下の表のように行います。
| 項目 | 計算式 | 面積(例) |
| 1. 壁全体の面積 | 横幅 3.6m × 高さ 2.4m | 8.64㎡ |
| 2. 貼らない部分(窓)の面積 | 横幅 1.2m × 高さ 1.0m | 1.2㎡ |
| 3. 施工面積 | 8.64㎡ – 1.2㎡ | 7.44㎡ |
まず、貼りたい壁の「横幅」と「天井までの高さ」を測り、壁全体の面積を計算します。
次に、壁に窓やドア、クローゼットなどがある場合は、その部分の面積を同じように計算してください。
最後に、壁全体の面積から貼らない部分の面積を差し引くことで、実際に必要となる壁紙の面積の基本となる「施工面積」が算出できます。
ステップ②:商品の形で変わる!タイプ別の必要量算出法
施工面積が分かったら、次に購入したい商品の形状に合わせて、具体的な必要量を計算します。
レンガ風壁紙には、主にトイレットペーパーのように巻かれた「ロールタイプ」、決まったサイズの四角い「シートタイプ」、そして小さめの「タイルタイプ」があります。
形状によって計算方法が異なるため、商品の販売単位をよく確認してください。
ここでは、先ほど算出した施工面積「7.44㎡」を例に、それぞれの計算方法を見ていきましょう。
| 商品タイプ | 計算方法 | 計算例 (施工面積 7.44㎡ の場合) |
| ロールタイプ (例:幅60cm) |
施工面積 ÷ ロールの幅 で、必要な長さを算出します。 | 7.44㎡ ÷ 0.6m(幅) = 約12.4m 必要 |
| シートタイプ (例:70cm×77cm) |
まず 1枚あたりの面積 を計算し、施工面積 ÷ 1枚の面積 で、必要な枚数を算出します。 | 1枚の面積: 0.7m × 0.77m = 0.539㎡ 7.44㎡ ÷ 0.539㎡ = 約13.8枚 → 14枚 必要 |
| タイルタイプ (例:30cm×30cm) |
シートタイプと同様に、1枚あたりの面積 を計算し、施工面積 ÷ 1枚の面積 で、必要な枚数を算出します。 | 1枚の面積: 0.3m × 0.3m = 0.09㎡ 7.44㎡ ÷ 0.09㎡ = 約82.7枚 → 83枚 必要 |
ステップ③:これが最重要!余裕分(ロス)を確保する発注のコツ
ステップ②で算出した量は、あくまで計算上ぴったり使い切る量です。
実際にDIYを行う際には、必ずこれよりも多めに材料を用意しておく必要があります。
この多めに用意する分を「余裕分」または「ロス分」と呼び、これを確保しておくことがDIY成功の秘訣です。
なぜなら、実際の作業では以下のような理由で、計算以上の壁紙が必要になるからです。
- 柄合わせのため:レンガの模様をきれいに繋げるためには、壁紙の一部をカットして調整する必要があり、その際にロスが出ます。
- 貼り損じの予備:初めての作業では、空気が入ってしまったり、斜めに貼ってしまったりといった失敗はつきものです。その際の貼り直し用に予備が必要です。
- 将来の補修用:生活する中で壁紙が傷ついたり汚れたりした際に、部分的に補修するために同じ壁紙が必要になります。
この余裕分として、一般的に計算で出した必要量に対して10%から15%ほど多めに注文するのが鉄則です。
後から同じ商品を追加購入しようとしても、製造ロットの違いで微妙に色味が異なってしまう可能性があるため、必ず初回にまとめて発注しましょう。
この「余裕分」が、万が一の時に必ずあなたを助けてくれます。
予算別に見るレンガ風壁紙の選択肢
レンガ風壁紙と一言でいっても、その価格帯は100円ショップで手に入るものから、高機能な高級品まで実に様々です。
この章では、予算に応じたレンガ風壁紙の選択肢とそれぞれの特徴について紹介します。
- 【超低予算】100均商品の特徴と適用範囲
- 【コスパ重視】サンゲツなど中級品の品質
- 【品質・機能重視】高級品の耐久性とメリット
- 【仕上がり重視】DIYとプロ依頼の総コスト比較
選択肢(1)【超低予算】100均商品の特徴と適用範囲
「まずは失敗してもいいから、お試しで挑戦してみたい」という方に最適なのが、100円ショップなどで販売されているレンガ風壁紙です。
最大の魅力は、その圧倒的な低価格です。
1,000円以下の予算でも気軽に始めることができ、DIYの入門用アイテムとしては非常に優れています。
主な素材は軽量な発泡スチロールで、シールタイプになっているため施工も簡単です。
ただし、価格が安い分、品質面では限界があることも理解しておく必要があります。
具体的には、色の均一性や表面の質感において、中価格帯以上の製品と比較すると見劣りする点は否めません。
また、耐久性もそれほど高くないため、長期間の使用や、人が頻繁に触れる場所への使用には不向きです。
そのため、100均商品の適用範囲としては、トイレの一面や小物のアレンジ、短期間だけ雰囲気を変えたいイベントの飾り付けなど、限定的な用途が中心となります。
広いリビングの壁に使うとチープさが目立ってしまう可能性がありますが、「施工の練習用」や「狭い空間でのワンポイント」として割り切って活用するには、非常にコストパフォーマンスの高い選択肢です。
選択肢(2)【コスパ重視】サンゲツなど中級品の品質
「安すぎるのは品質が心配だけど、あまり高価なものには手が出せない」という、多くの方が抱える悩みに応えてくれるのが、サンゲツやリリカラといった国内有名メーカーが製造する中価格帯の製品です。
1平方メートルあたり800円から1,500円程度が価格の目安となり、品質と価格のバランスが最も良い選択肢です。
この価格帯の製品は、色の再現性やデザインの豊富さはもちろん、表面の強度や粘着性能といった品質管理がしっかりとなされているため、安価な製品にありがちな「すぐに剥がれてくる」「色がすぐに褪せてしまう」といったトラブルが格段に少なくなります。
また、賃貸住宅向けの「はがせるタイプ」や、キッチン向けの「防汚・防カビ機能付き」など、用途に応じた高機能な製品が豊富にラインナップされているのも大きな魅力です。
自宅のDIYで失敗したくない方から、小規模な店舗の内装を手軽にリニューアルしたい方まで、幅広いニーズに対応できます。
どの商品を選べば良いか迷った際には、まずこの中価格帯の国内メーカー品から検討を始めれば、大きな失敗をする可能性は低いでしょう。
選択肢(3)【品質・機能重視】高級品の耐久性とメリット
長期間にわたって美しい状態を保ちたい、あるいは店舗のようにお客様の目に触れる場所で使用するなど、品質や機能を最優先に考える場合には、1平方メートルあたり1,500円以上の上位グレード製品が選択肢となります。
この価格帯になると、単にデザイン性が高いだけでなく、日々のメンテナンスを楽にするための様々な高機能が付加されているのが特徴です。
例えば、表面に特殊なコーティングが施された「防汚機能」付きの製品は、油汚れや手垢がついても簡単に拭き取ることができます。
また、「抗菌・抗ウイルス機能」や、傷に強い「表面強化機能」を持つ製品もあり、衛生面が気になる場所や、ペットや小さなお子様がいるご家庭でも安心して使用できます。
見た目のリアルさも格段に向上し、近距離で見ても本物のレンガと見分けがつかないほどの高い質感です。
初期投資は高くなりますが、その優れた耐久性により、張り替えの頻度を大幅に減らすことが可能です。
3年から5年といった長期的な視点で見れば、頻繁な張り替えが必要な安価な製品よりも、結果的に総コストを抑えられる場合も少なくありません。
選択肢(4)【仕上がり重視】DIYとプロ依頼の総コスト比較
自分で施工するDIYと、プロの内装業者に依頼する場合のどちらを選ぶべきか、仕上がりと総コストの観点から比較検討します。
結論から言うと、どちらが最適かは、施工する面積と、あなたが何を重視するかによって決まります。
以下の表に、それぞれのメリット・デメリットと費用の目安をまとめました。
| 比較項目 | DIY (自分で施工) | プロへの依頼 (専門業者) |
| メリット |
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| デメリット |
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費用の目安 (8㎡の壁) |
約5,000円~15,000円 (材料費のみ) |
約25,000円~50,000円 (材料費+施工費 1㎡/2,000円~) |
この表からわかるように、トイレの一面などの5平方メートル以下の狭い範囲であれば、費用を劇的に抑えられるDIYが断然おすすめです。
しかし、リビングの壁のような10平方メートル以上の広い面積や、凹凸が多く複雑な形状の壁に挑戦する場合は、美しい仕上がりと時間効率を考え、プロに任せるとよいでしょう。
DIYで施工する際のコツと注意点
「自分にできるか不安」と感じるかもしれませんが、いくつかの重要なコツさえ押さえれば、初心者の方でも驚くほどきれいに仕上げることが可能です。
この章では、レンガ風壁紙をDIYで施工する際の実践的なコツと重要な注意点について紹介します。
- 成功は準備で決まる!下地処理と7つの道具
- 実践!貼り方の基本4つの手順
- 焦らないで!よくある3大失敗とリカバリー法
- いつまでも美しく!メンテナンスと張り替えの目安
施工ポイント(1)下地処理と7つの道具
レンガ風壁紙のDIYがうまくいくかどうかは、壁紙を貼る前の「下準備」で8割が決まります。
特に、壁の状態を整える下地処理は、仕上がりの美しさと壁紙の寿命に直接影響する最も重要な工程です。
まず、固く絞った雑巾やアルコール系のクリーナーを使って、壁の表面に付着したホコリや油分を徹底的に拭き取りましょう。
汚れが残っていると、壁紙の粘着力が弱まり、後々の剥がれの原因となります。
清掃後は、壁が完全に乾くまで最低でも24時間は触らずに放置してください。
賃貸物件の場合は、この段階でクローゼットの中など目立たない場所で、必ずテスト貼りを行い、下地を傷つけずに剥がせるかを確認することが不可欠です。
下準備と並行して、作業に必要な道具も揃えておきましょう。
以下の7つがあれば、スムーズに作業を進めることができます。
| 道具 | 役割 |
| メジャー | 壁や壁紙のサイズを正確に測るための必需品です。 |
| カッター | 壁紙をカットする際に使用します。 切れ味の良いものを用意しましょう。 |
| カッターマット | 床や壁を傷つけずに壁紙をカットするために使います。 |
| スキージー(ヘラ) | 壁紙を圧着し、中心から外側へ空気を抜くために使います。 |
| マスキングテープ | 壁紙を貼る位置の目印(ガイドライン)として使います。 |
| 雑巾(きれいなもの) | はみ出たのりを拭き取ったり、最後に壁紙を圧着したりする際に使います。 |
| 脚立または椅子 | 高い場所の作業を安全に行うために必要です。 |
施工ポイント(2)実践!貼り方の基本4つの手順
準備が整ったら、いよいよ壁紙を貼る作業に入ります。
焦らず、一つ一つの工程を丁寧に行うことが、きれいに仕上げるためのポイントです。
以下の4つの手順に沿って、作業を進めていきましょう。
| 手順 | 作業内容 | コツ・ポイント |
| ① 中心線を決める | 壁の横幅の中心を測り、マスキングテープなどで床から天井まで垂直な印をつけます。 | この線が全体の基準となるため、正確にまっすぐ引くことが重要です。 仕上がりの美しさを左右します。 |
| ② 1枚目を貼る | 中心線に合わせ、まず上部を固定します。 スキージーを使い、中心から外側へ空気を抜きながら、少しずつ裏紙をはがして下へ貼り進めます。 |
裏紙は一気に全部はがさないのが鉄則です。 少しずつ進めることで、シワや空気だまりを防げます。 |
| ③ 2枚目以降を貼る | 1枚目の壁紙に柄を合わせながら、5ミリほど重ねて貼ります。 貼り終えたら、重ねた部分の真ん中をカッターで切り、上下の余分な壁紙を取り除きます。 |
「重ね切り」というプロの技法です。 カッターの刃をこまめに新しくすると、継ぎ目が目立たずきれいに仕上がります。 |
| ④ 端の処理 | コンセントやスイッチ、部屋の角などは、少し大きめに貼ってから、定規を当てて余分な部分をカッターで丁寧に切り取ります。 最後に全体を優しく圧着します。 |
細かい部分は特に丁寧に作業しましょう。 全体の浮きがないか最終確認し、きれいな雑巾などでしっかり圧着したら完成です。 |
施工ポイント(3)焦らないで!よくある3大失敗とリカバリー法
どれだけ慎重に作業しても、DIYに失敗はつきものです。
しかし、初心者がやりがちな失敗のほとんどは、後からリカバリーが可能です。
万が一の時に慌てないよう、代表的な失敗例とその対処法を下の表で確認しておきましょう。
| 失敗パターン | 状況と原因 | リカバリー方法 |
| ① 空気が入ってしまった | 貼る際に空気が抜けきらず、気泡ができてしまった。 | 小さな気泡:針やカッターの先端でごく小さな穴を開け、そこから空気を押し出します。 大きな空気:一度その部分までゆっくりはがし、再度空気を抜きながら貼り直すのが確実です。 |
| ② 継ぎ目がずれてしまった | 柄を合わせる際に、模様がずれてしまった。 | 完全に圧着する前であれば、貼り直しが可能な場合が多いです。 無理に引っ張らず、一度ゆっくりとはがしてから、再度慎重に貼り直しましょう。 |
| ③ 端が浮いてきてしまった | 施工後、数日経ってから壁紙の端がはがれてきた。 (下地の清掃不足などが原因) |
浮いてきた部分に、市販の壁紙用のりを少量注入し、ローラーなどで再度圧着します。 ドライヤーの温風を優しく当てながら圧着するのも効果的です。 |
施工ポイント(4)いつまでも美しく!メンテナンスと張り替えの目安
きれいに貼れたレンガ風壁紙を、できるだけ長く美しい状態で保つためには、日頃の簡単なお手入れが重要です。
立体的なデザインはホコリが溜まりやすいため、月に1回程度、掃除機のブラシノズルや乾いた布で表面のホコリを優しく取り除いてあげましょう。
汚れがついてしまった場合は、材質に合わせた方法で対処します。
塩化ビニル製であれば固く絞った雑巾で水拭きが可能ですが、紙製や発泡スチロール製はシミになる可能性があるため、消しゴムなどで軽くこすってみるのがおすすめです。
壁紙の寿命は、製品のグレードや使用環境によって異なりますが、張り替え時期の一般的な目安は以下の通りです。
| 商品グレード | 張り替え時期の目安 |
| 100均商品 | 1年~2年 |
| 中級品 | 3年~5年 |
| 高級品 | 5年~7年以上 |
壁紙の色褪せや、補修できないほどの傷や汚れが目立ってきたら、それが張り替えのサインです。
購入時に多めに確保しておいた予備の壁紙を、部分的な補修や次の張り替えに活用してください。
まとめ
本記事では、レンガ風壁紙選びで失敗しないためのポイントを網羅的に解説しました。
賃貸OKな「はがせる」タイプか、施工しやすいシールタイプかなど、まずはあなたの目的やスキルに合わせて種類を選びましょう。
次に、照明や部屋の広さとの相性を考えて色や柄を決めれば、イメージ違いを防ぎ、圧迫感のない空間が作れます。
一面だけのアクセント使いから始めるのもおすすめです。
この記事で解説した選び方の軸を参考に、理想とするカフェ風やモダンな部屋を、低予算・短期間で手に入れてください。
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